「良い時と悪い時。試合の中で波が大きすぎる」ジュビロ磐田のハッチンソン監督がチームの現状と大宮アルディージャ戦のポイント語る


J2で7位のジュビロ磐田は9月27日、ヤマハスタジアムで8位RB大宮アルディージャと対戦します。勝ち点差はわずか1。残り8試合。まずはホームで勝利し、J1昇格プレーオフ圏内に再浮上させたい試合です。ジョン・ハッチンソン監督に試合のポイントなどを伺いました。

ジョン・ハッチンソン監督「川合徳孟は非常にワクワクするタレント」

-前節9月20日の藤枝MYFC戦で敗戦後、選手にはどのようなことを伝えたか。
非常に振り返るのも難しい試合だったなと思っています。というのも何かしらの結果を残せた。引き分けであったり、勝ちに値するところもあったと思うんですけど、負けるべき試合ではなかったなと思っています。

選手もハードワークしたと思いますし、良い部分もあったと思うんですけど、ただやはりボール保持の部分ではあまり良くなく、ここは大きく改善しなければいけないと思っています。

選手たちにはこのスタイルを通じてワクワクしたり楽しんでもらったりしていく。そういったプレーをしてもらいたいと思っているんですが、そういったワクワクするような局面も藤枝戦はあったんですが、試合の中で波が大きすぎると思っています。

いい時はすごくいいですけど、波に乗れないと全く良くないというその波の幅。例えば前半立ち上がりすごく良かった。でもかなり良くなくなって、また戻って、後半立ち上がり全く良くなく、終盤にまた良くなっていったというところで、この波が試合の中で大きすぎる。

なのでこの下の部分というのをいかに抑えながら、高い部分を維持できるかというところが非常に今後大事になってくると思っています。

-藤枝のシャドーをうまく捕まえられず、角昂志郎選手を少し下げたように見えたが、その意図は。
より人を捕まえにいきたいというところがあったので昂志郎を少し下げるというところと、マンツーだったりより人を捕まえにいくことで、相手のやりたいところを消せるのかなと思いました。

そうなってからロングを蹴らせるということが多くなったと思います。そういった意味では後半良くなったと思いますし、より蹴らすところの競り合いに勝ってセカンドボールを拾うというところが増えたと思います。

ただやっぱりセットプレーで、これまで練習もしっかりやってきてはいるものの、まだまだ改善しなければいけないというところが改めて出たなと思います。

ただよりボール保持者に対してプレスをかける、より高い位置でプレスをかけるというところに関しては最後30分、35分ぐらい本当によくやっていたなと思います。その時間帯の中で同点ゴールだったり、逆転というところまでいけなくはなかったと思っているんですけど、そういう意味では選手はやろうとしていないというところではないと思います。そこの取り組む姿勢というところに全く疑問はなくて、ただこちらに運が回らなかったと思います。

-守備で苦労していたが、スカウティングはどうだったのか。
悪くないと思っています。前半の22分くらいはやろうとした事に対して苦労したのは事実です。ベンチ側での問題が多かったので、そこを変えてより人を捕まえにいこうと。というのも相手のシャドーにスペースを与えすぎていたというところもあったので。

ただポジティブな要素としては試合の中でやり方を変えて修正はできたというところ。その中で前半しっかりと終えきって、後半立ち上がりのセットプレーで失点する以外のところ、後半全般においては良かったのかなと思ってます。ただスカウティングというところで言うと、進め方のところは見直しが必要なのかなと思っていて、大宮戦の3バックに対してどうプレスをかけるかというところは見直しが必要かなと思います。

-大宮戦のポイントは。
7試合くらい4バックでやった後、直近数試合は3バックでもやっているので、その両方ありえるというのを念頭に準備はしています。ただカウンターが非常に危険なチームだと思っていて、前回対戦も2点そこから失点しています。相手の低い位置からロングカウンターをやられるのと、高い位置で失ってというところがあったので。いい選手も揃っているので、そこは注意しなければいけないなと思っています。あとクロスに人をかけてくるというところも一つポイントかなと思います。

-川崎一輝選手が藤枝戦で復帰し、練習でもキレのある動きをファンの前で見せていました。彼の残り試合での存在価値は。
まず他の選手と同様に一輝はとても重要で、そこはすごく大事なんですが、スタメン、ベンチ、メンバー外の選手、それぞれ重要な役割を担っています。

その中でも一輝というはこの前も出てきてインパクトを残したなと思っています。非常にダイレクトにプレーできるし、エネルギーをチームにもたらすこともできるので、今年出場すればいいプレーを残しているなと思っています。今回も出て何かを変えてくれたと思います。

ワイドの選手の交代でどうしようかということを考えるとき、一騎みたいな選手がいれば必ずハードワークしてくれるし、チームプレーヤーと言いますか、チームが求めていること、必要としていることを必ずやり切ろうとしてくれる非常に重要な選手だと考えています。

高卒ルーキーの川合徳孟


-川合徳孟選手は代表でも活躍しました。
非常にワクワクするタレントだと思っています。今シーズンに関してもスタートが何試合かあったり、ベンチスタートもあったり、またメンバー外も何試合かありましたけど、日を追うごとにパフォーマンスは上がっているので、藤枝戦も非常に良かったなと思っています。

出てきてチームにポジティブな変化を与えてくれたと思っています。特に攻撃のところでしっかりといい変化をもたらしつつ、最後決めてくれればというところでもあったんですけど、本当に良かったと思っています。
シズサカ シズサカ

静岡新聞社編集局運動部がサッカーや野球、バスケットボール、ラグビー、バレーボールなど、さまざまなスポーツの話題をお届けします。紙面では紹介しきれない選手たちの表情や、ちょっとしたこぼれ話をお楽しみに。最新情報は運動部の公式X(旧Twitter)でチェックを!

あなたにおすすめの記事

人気記事ランキング

ライターから記事を探す

エリアの記事を探す

stat_1