ジュビロ磐田のハッチンソン監督「熊本戦は今季最低。サポーターの怒りは当然」次節のコンサドーレ札幌戦に向けて“喝”


ジュビロ磐田は7月12日、ホームのヤマハスタジアムで北海道コンサドーレ札幌と対戦します。前節7月6日のロアッソ熊本戦は0−2と完敗。順位を8位に下げてファン・サポーターを落胆させました。後がない一戦に向け、ジョン・ハッチンソン監督に立て直しへの決意を聞きました。

ハッチンソン監督「ポジティブ要素は全く無し」

-熊本戦はショッキングな結果に終わりました。
いやー、厳しい質問から始まりましたね。今シーズン何度かつまずく局面というのがあったと思います。例えば秋田であったり、富山であったり、パフォーマンスが良くなかった。

ただそれはこのプロジェクトを始めたての時期でもあったので、「まだこのスタイルを学んでいる」であったり、「まだ慣れなければいけない」という言い訳はできなくもなかったんですけど、今回に関しては全く言い訳ができないパフォーマンスだったと思います。今季最低のパフォーマンスでした。

これは全員に責任があると思っています。スタメンで出た11人であったり、9人のサブではなく全員。どうトレーニングに臨むか、どう準備を進めるかというところに帰結するので、今季最低だったなと思っています。

我々のフットボールをプレーしようとしない意志であったり、またボールを持った時に勇敢にプレーできない。守備に関しても、グループではなく個々で守備をしてしまっている。

J2というのは本当にタフなリーグで、上位にも下位にも負けうることがある。それは今季どのチームも証明していると思っています。みんなポイントを落としていますし、厳しいリーグなのは分かっていますが、それでも良くなかったなと思います。

こういう試合というのは、ビデオを見返すとポジティブな要素が実はあったというようなこともあるんですが、今回に関しては全くなかったです。厳しい質問ありがとうございました。

-私達もサポーターもなかなかリセットできませんでした。
試合終了後、ファンの方たちも非常に怒りを表明していたと思いますが、そうあるべきだなと思います。何も誇れるパフォーマンスではないと思っています。

(前々節6月28日)仙台戦も結果こそ出なかったものの、パフォーマンスに関しては良かった。だからこそサポーターの皆さんは試合後、拍手で我々を送り出してくれたと思っています。

今回に関してはそうではない。もちろん我々もこれを受け入れなければいけない。ファンの方々の怒りを受け入れなければいけないと思っています。皆さんにとってはこのクラブは人生の一部であると思っていますし、苦労して貯めたお金を熊本まで移動するためのお金であったり、また試合を見るために使っているのにも関わらず、そういったパフォーマンスが見れないのは怒って当然だと思います。

ファンの皆さんが見たいのは結果のために最大限ハードワークする選手だと思うので、ああいった結果になってしまい、ファンの皆さんに共感します。我々としてはファンの皆さんが誇れるようなクラブにならなければいけない。ただ、この前の試合に関しては全く誇れるものではないと思います。

-次節の札幌戦に向けてチームにどうやってアプローチするか。
一つはマインドセットのところだと思います。このリーグは本当にタフなので、ただ試合に行って勝てるなと思って試合に臨めば勝てるわけじゃない。

なのでまずそこをしっかりと全員が理解しなければいけない。だから試合に臨むマインドセット、ボールを持って保持し続ける、そしてボールを持ったら勇敢にプレーするというところ。

例えば熊本のプレスもそこまできつかったわけではなかったと思います。ただチームとして狙いを持ってプレーできなかった。また守備に関しても個人で行くだけで、ユニットとしてグループとしていけなかったので、そこに関してはさらに成長させなければいけないと思っています。

ただ、やっぱり今季最低のパフォーマンスだと思っているので、それに対するリアクションを全員に求めたいと思っています。あれは俺たちのパフォーマンスではないということを次の試合で、このグループ全員が見せなければいけないと思っています。そういう意味では今日(7月8日)のトレーニングは非常に良かったと思っているので、このフットボールを信じて発展させようという思いが必要だと思います。

-そういった意味では新しい選手が4人加入して競争が激しくなる中、レギュラーは白紙とするということか。
そうですね。外国人だったり日本人であったり、必要なポジション、エリアで選手を補強できていると思っています。競争に関しては一番調子のいい選手を選ぶというところと、このクラブのために戦える選手を選びたいと思っています。

この前の試合を見ても何人かはよかったんですけど、残りの選手に関してはまたしっかり戦うというところ、札幌戦の出場をかけて戦ってもらわなければいけないと思っています。

広島から期限付きで加入した井上潮音


-新たに加入した井上潮音選手とグスタボシルバ選手にどんな期待をしているか。
潮音に関しては横浜FCで一緒にやっているので、このチームにもたらしてくれるものとしてはボール保持のところの質であったり、しっかり顔を出して受けて前にプレーできるというところだと思います。

彼が加わることで中盤の競争もより熾烈になるなと思っています。今、大毅(金子選手)と力也(上原選手)に関してもすごく調子がいい。熊本戦に関しても共有できるレベルだったと思っているので、そこに関してはかなりの競争を加えてくれるので期待はしています。

また性格に関しても素晴らしいものを持っているので、非常に良いものをチームもたらしてくれると思います。

グスタボに関してはトップレベルのリーグでプレーしていた。いろいろなクラブでプレーをしてきている素晴らしい選手だと思っています。スピードもありますし、チームに勢いをもたらしてくれる。また相手のボックス内で決め切るところで、何かをもたらしてくれればと思っています。なので謙(倍井選手)、ジョルディ(クルークス選手)、一輝(川崎選手)との競争もあり、そこに勝たなければいけないですけど、そこに割って入っていけることを期待しています。
シズサカ シズサカ

静岡新聞社編集局運動部がサッカーや野球、バスケットボール、ラグビー、バレーボールなど、さまざまなスポーツの話題をお届けします。紙面では紹介しきれない選手たちの表情や、ちょっとしたこぼれ話をお楽しみに。最新情報は運動部の公式X(旧Twitter)でチェックを!

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