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SBSテレビ 静岡市歴史めぐりまち噺し

駿府城と徳川家康のお噺し

2023年11月19日放送の「静岡市歴史めぐり まち噺し」は、駿府城と徳川家康のお噺しです。
語り:春風亭昇太
寛永12年(1635年)の火災で天守が焼失し、明治29年には、残されていた天守台も取り壊された駿府城。かつての駿府城の天守台の姿を明らかにしようと、平成28年から発掘調査が始まりました。

その調査で、家康が大御所時代に築いた慶長期の天守台とともに、それ以前の天正期の天守台が発掘され、その下層から今川の時代の遺構も発見されました。秀吉の配下で家康が築いたとされる天正期の天守台付近からは、豊臣の時代を象徴する金箔瓦が大量に発見されました。

慶長10年(1605年)、大御所として駿府の地に戻ってきた家康は天正期の天守台を埋め立て、はるかに大きな新しい駿府城を作り上げました。家康が大御所政治を行う荘厳な駿府城は、参勤交代で西国と江戸を行き来する大名たちに、豊臣の時代が終わり、徳川の天下となったことを見せつける役割も果たしていたと考えられます。

駿府城は、家康の外交の舞台でもありました。江戸時代初期に記された「当代記」には、当時の駿府が海外からの玄関となっていたことが記され、駿府が実質、日本の首都とも見られていたことが伺えます。家康は、日本に漂着したイングランドの航海士ウィリアム・アダムスを外交顧問に取り立て、三浦按針の名を与えました。

富士山を望む壮大な天守をもつ駿府城は、家康にとって、外交の大きな武器でもあったと考えられます。日本の皇帝と呼ばれた、徳川家康にスペイン国王から贈られたとされる洋時計が、駿府に残されています。

静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。

静岡市の観光親善大使でもある春風亭昇太師匠の語りで、歴史や文化、特産品など、静岡市の魅力を紹介するミニ番組です。(毎週日曜日ひる12時54分放送)

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