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テーマ : スポーツしずおか

闘う消防士、会社員、大学生…“兼業ボクサー” プロ4選手、初勝利目指す 浜松のジム

 浜松市西区の雄踏総合体育館で23日に開かれる第36回西遠ボクシングアワーで、西遠ボクシングジム(中区)所属のプロ選手4人がリングに上がる。このうち3人はデビュー戦。地方公務員、会社員、大学生と二足のわらじを履く4人は仕事や講義の合間にジムに通い、勝利を目指す。

デビュー戦を前に練習に励む鈴木学さん(左)。普段は消防士として働いている=9月下旬、浜松市中区の西遠ボクシングジム
デビュー戦を前に練習に励む鈴木学さん(左)。普段は消防士として働いている=9月下旬、浜松市中区の西遠ボクシングジム


 鈴木学さん(35)は袋井消防署の地域支援係で広報活動などを担当している。20代半ばまでキックボクシングの選手だったが、引退後は格闘技を離れた。昨年末に格闘技のテレビ中継を見て「もう一度リングに立ちたい」とプロボクサーへの挑戦を決意し、ジムに入った。年齢制限目前の今年3月、プロテストに合格した。
 24時間の隔日勤務という消防士ならではの厳しい生活を続けながら、重心の置き方やガードの位置を意識して練習に励む。時には24時間勤務を終えたその足でジムに向かう。公務員としては格闘技で学んだ身体の使い方を応用し、市民向けのスポーツ講座を企画するのが目標という。実現のためにも、「まずはデビュー戦で結果を残す」と強調する。
 静岡大情報学部2年の中沢奈二郎[だいじろう]さん(19)=横浜市出身=はプロ2戦目で初白星を誓う。高校生の時に元プロの竹原慎二さんの試合映像を見てボクサーに憧れた。だが、中学、高校はバスケットボールに打ち込み、大学入学と同時にジムの門をたたいた。
 7月のデビュー戦は「最終盤に日頃の甘さが出た」ため、判定負け。悔しさを糧に、今は苦手のロードワークにも積極的に取り組む。「勉強と両立する」という親との約束を守り、履修した講義の単位は全て習得している。「応援してくれる親や友人の期待に応える」と意気込む。
 浜松ホトニクスに務める岩本和樹さん(21)、スズキ勤務の山本昭夫さん(28)は攻めの姿勢を武器に、デビュー戦に臨む。
 (浜松総局・柿田史雄)

 <メモ>第36回西遠ボクシングアワー(西遠ボクシングジム主催)は23日午後1時から、浜松市西区の雄踏総合体育館の特設リングで開かれる。東海北陸地方のジムに所属するプロ選手14人が集まり、7試合を実施する。午前11時からは前座として対戦形式のシャドーボクシング「エアボクシング」も行う。 A席1万円、B席8千円。問い合わせは同ジム<電053(464)6734>(午後6時半以降)へ。

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