大リーグ ソウル開幕戦 大谷“新章”2安打好発進
【ソウル共同】米大リーグは20日、ソウルの高尺スカイドームで開幕し、メジャー7年目を迎えたドジャースの大谷はパドレス戦に「2番・指名打者」で5打数2安打1打点と活躍、チームは5-2で逆転勝ちした。大谷は2年ぶり4度目の開幕投手を務めたダルビッシュと初対決し、三回に右前打で今季初安打をマークして二盗も成功。八回に救援投手から左前へ適時打した。ダルビッシュは四回途中1失点(自責点0)で降板して勝敗は付かず、開幕戦勝利はならなかった。メジャー1年目の松井は六回途中に4番手で初登板し、⅔回を無失点でホールドを記録した。ドジャースの山本は21日の第2戦に先発でメジャー初登板する。他球団は28日(日本時間29日)に米国で開幕戦を迎え、全162試合のシーズンを戦う。
2番DHでドジャース勝利貢献 憧れの投手から右前打
ドジャースの大谷は待ち望んでいた時間を楽しんでいるようだった。相手の開幕投手ダルビッシュと初対戦。「小さい頃から見ていて大好きな投手」と対峙(たいじ)し、力強いスイングで応じた。
一回に打席に向かうと、韓国の野球ファンからひときわ大きい声援が。初球の約154キロに体をのけ反らせたシーンに球場はどよめいた。4球目を打ち、最初の対決は遊ゴロに終わった。
2度目の対戦は三回2死。右翼方向へ特大のファウルを放った後、最後は外角高めの速球をライナーで右前に運んだ。チームのユニホームと帽子を着用してスタンドで応援する妻の真美子さんの前で初安打を記録すると、すぐさま二盗も決めてみせた。八回には左前適時打で今季初打点も挙げた。
オフにプロスポーツ史上最高とされる総額7億ドル(約1057億円)でドジャースと10年契約。基調とするユニホームの色が昨季の赤から青に変わっても、全力プレーで臨む姿勢はこれまでと同じ。尊敬するダルビッシュとの力比べを終え、新しいシーズンが始まった。
(ソウル時事)
ダル 力投で流れ渡さず 開幕白星はお預け
メジャーで2年ぶり4度目の開幕投手を務めたパドレスのダルビッシュ。制球に苦しみ、日米通算197勝目こそ手にできなかったが、懸命の投球で試合の流れは渡さなかった。
一回先頭のベッツを、ピッチクロック(投球間の時間制限)違反で歩かせる立ち上がり。三回には大谷に右前打を打たれ、さらに連続四球で2死満塁のピンチを迎えた。だが、ここは経験豊富な37歳。マンシーを151キロで空振り三振に仕留め、雄たけびを上げた。
初めての韓国でのメジャー公式戦で、同じナ・リーグ西地区のライバルとして強く意識するドジャースとの顔合わせ。「韓国のファンの方々の前で投げられるのはすごくうれしい。相手がドジャースなので、それもすごくうれしい」と意気に感じた。
四回に味方の失策をきっかけに同点とされて降板し、またも開幕戦白星はならなかったが、エース格としての意地は見せた。日米合わせてプロ20年目のシーズンが、順調に幕を開けた。
(ソウル時事)
山本「勝つだけ」2戦目初登板へ抱負
【ソウル共同】米大リーグ、ドジャースの山本由伸投手が20日、先発でメジャー初登板する開幕2戦目に向けソウルの高尺スカイドームで記者会見に臨み「楽しみな気持ちも、緊張もある。いろいろな感情があるけれど、とにかく勝つことだけを考えていつも通りプレーしていけたら」と抱負を語った。オープン戦は3試合に投げ防御率8・38。制球面で苦しんだが「そこはオープン戦だと割り切っている。自分が確認することはたくさんできた」と公式戦での修正に自信を示した。
パドレスの松井 4番手で初登板
パドレスの松井が2-1の六回1死から4番手でメジャー初登板を果たした。投球間の時間制限「ピッチクロック」の違反を取られてカウントを悪くし、最初の打者に四球を与えたが、代打のE・ヘルナンデスは3球三振。9番ラックスは左飛に打ち取り、ベンチのチームメートにハイタッチで出迎えられた。
昨季まで楽天の守護神を務めた28歳の左投手。ドジャースの強力打線を前にしても「その打者たちを倒したいと思って米国に来た。ようやくその舞台に立てる」と語っていた通り、強気の投球で役目を果たした。
(ソウル共同)