
静岡市清水区の土地改良区に広がる茶園では、管理するグリーンエイト(同区和田島)の社員が朝から刈り取りを進めた。新芽の伸び具合を慎重に見極めながら、乗用摘採機で一気に収穫していった。
斎藤公良さん(46)は、この道28年のベテラン。「茶は手をかけた分だけ応えてくれる」。その信条を胸に、茶と向き合い続けてきた。一番茶は山間地らしく、尺のある堅い煎茶に仕上げていく。
小売りにも注力する同社は、同区の両河内と日本平、JR静岡駅ビルにカフェと茶専門店を展開する。和紅茶の製造販売に加え、今期は要望の多い碾茶(てんちゃ)の生産にも乗り出した。斎藤さんは「さまざまな手を尽くして清水、両河内の茶を多くの消費者に届けたい」と語る。