タカアシガニ放流「戻ってきてね」 沼津市戸田、地元児童ら参加

タカアシガニを放流する参加者=沼津市の戸田港沖 沼津市商工会は16日、戸田地区の特産品として知られるタカアシガニの放流事業を戸田港沖で実施した。漁業関係者に加え、地元が誇る海産物の現状について理解を深めようと、戸田小中一貫校の5~7年生約20人が参加した。
 参加者たちは番号が付いたタグを結束バンドでカニに取り付けながら、体長や重量などを記録。戸田漁港から約1・2キロ沖合まで船で移動した後、「大きくなってね」「戻ってきてね」などと声をかけながら約40匹を優しく放った。
 同校6年の石原花音さんは「観光客が食べに来てくれる。たくさんのカニが戻ってきて戸田を盛り上げてほしい」と願いを込めた。
 戸田観光協会の川合健次会長によると、海水温の変化などの影響で、タカアシガニの現在の漁獲量はピーク時の約5分の1にまで減少し、その生態も不明な点が多いとされる。放流は1986年から続いていて、個体は三重県や和歌山県沖でも採捕されている。

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