スキズ公演、エコパでスタート…掛川「絶好の商機」 ファン20万人来場、特需確保へ知恵 "メンバー食べたプリン”は完売に

通常よりも在庫を多く仕入れたJR掛川駅構内の地場産品販売店「これっしか処」。店頭にはファンを歓迎する看板を置く=10日午後 袋井市のエコパスタジアムで10日、韓国の人気アイドルグループ「Stray Kids(ストレイキッズ)」の計4日間の公演が始まった。運営するエコパハウスによると、2001年の開所以来、単独アーティストの公演としては最長日数。最大20万人の来場が見込まれる。初日から国内外の大勢のファンが詰めかけ、エコパに近いJR掛川駅周辺では地元店舗などが「絶好の商機。若い人たちに掛川の魅力を伝えたい」と“特需”確保に知恵を絞る。公演は11日と17、18日と続く。

 JR掛川駅構内の地場産品販売店「これっしか処」はファンを迎える看板を設置したり、楽曲を流したりと歓迎ムードを演出。在庫を多く確保し、各公演日は営業時間を午後10時まで延長する。市二の丸、ステンドグラス両美術館では9日から、公演のチケットを提示した人の入場料を割り引く取り組みを始めた。ぬいぐるみなどの「推し活グッズ」とステンドグラスを一緒に撮影する楽しみ方を提案する。運営する掛川市文化財団の今井武史事業部長(50)は「素通りしてしまうことも多い掛川。立ち寄ってもらう好機を生かしたい」と期待を寄せる。
 すでに多くのファンが訪れた店舗もある。メンバーが以前食べたとされるプリンを販売する「治一郎掛川店」は10日、通常の2倍の約200個を用意したが、同日午後3時ごろに完売した。
 これまでエコパでは、サッカーの日韓ワールドカップ(W杯)やラグビーW杯など大規模イベントの開催実績があり、今回も袋井、掛川両署が雑踏警備に当たる。
 一方で、地元誘客への課題を挙げる声も。最終日の公演に向けてグッズを購入した袋井市の会社員脇阪絵美加さん(48)は「エコパができて多くの人が袋井に立ち寄ってくれるようになったが、近くに店も少なく、訪れた人はすぐに帰ってしまう」と愛野駅周辺を見渡した。掛川観光協会掛川支部の担当者も「コンサートが目的なので、市内観光地に誘導しにくい。まず駅の外に出てもらわなければ」と語る。

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