圧力釜でふっくらと蒸しあがった大豆!県内産の大豆と、伊豆の水でつくった「伊豆納豆」が今回の『しずおか産』です。
伊豆納豆は伊東市でつくられています。2025年で創業72年の「まるさ食品」は、伊豆では唯一の納豆メーカーです。約100のメーカーが競う納豆の全国コンクールで3度の入賞を果たしました。全国で高く評価されるまるさ食品の看板商品が「中粒大豆納豆」です。
<伊東支局 青島悠記者>
「いただきます。豆一粒一粒がすごくしっかりとしていて、うまみが口の中に広がるのですごくおいしいです。これはご飯が何杯もいけますね」
<まるさ食品 斎藤巨明さん>
「歯ごたえがしっかりと感じられると思いますので、それで噛むごとに、より大豆の風味が広がるかと思います」
納豆づくりを担うのは斎藤巨明さん。祖父が立ち上げ、父が守り抜いた会社を受け継ぐ3代目です。まるさ食品が納豆づくりでこだわってきたのは材料です。「中粒大豆納豆」に使われるのは「フクユタカ」。
静岡県内で収穫されたものを使いました。そして、納豆づくりに欠かせないのが水です。大豆の洗浄や味付けなどにかかわる重要な存在です。
<斎藤さん>
Q. 納豆づくりにおいて水はどれくらい重要?
「やっぱり納豆に関して水の占める割合は多いので、水と大豆が一番大事な要素だと思っています」
天城山をはじめ伊豆の豊かな自然の中を流れてきた地下水。良質な水を使うことで、大豆のうまみが引き締まり、味わい深い納豆に仕上がるといいます。この水を求めて2代目の父・隆一さんが今の場所に工場を構えました。
<斎藤さん>
「豆が結構、汚れがあったりするとうまく発酵しないので、大豆の洗浄は非常に気を使って洗っています」
洗ったあと、一晩、地下水に漬けたフクユタカを大釜で1時間かけて蒸していきます。大豆が柔らかくなったところで納豆菌を混ぜた水をかけたあと素早くパック詰めし、専用の部屋で一晩じっくり発酵させます。
<斎藤さん>
「(1日で)少ない時は1000パック、2000パックで、多い時は4000~5000パックつくります。やっぱり個性を持った納豆屋ということで、色んなこだわった豆を使ったりした納豆を作って、お客さんに提供していきたいと思っております」
まるさ食品では県内産の大豆を使った納豆を東部地区の学校給食で提供していて、斎藤さんは自分たちの納豆をきっかけに子どもたちが納豆を好きになってくれることが励みになっていると話していました。