
静岡県の島田市と川根本町は地域の水力発電を活用し、ふるさと納税の返礼品として電気を提供すると発表しました。世界的なエネルギー価格の高騰が続く中、光熱費を浮かせる仕組みとして注目が集まりそうです。
<社会部 寺坂元貴記者>
「大井川のすぎそばにある川口発電所です。こちらで作られた電気が今後、ふるさと納税の返礼品になります」
ふるさと納税で、「電気」を返礼品にする県内初の取り組みが始まります。
<中部電力ミライズ 山田高裕静岡営業本部長>
「静岡県における新たな一歩として、ふるさと納税という仕組みを活用して水力発電所から出る再生可能エネルギーを感じていただけるものになっている」
島田市と川根本町は「中部電力ミライズ」と提携し地域の水力発電所で発電した「CO2フリー電気」を5月16日からふるさと納税の返礼品として提供することになりました。島田市、または静岡県川根本町に1万円を寄付するごとに実質2500円分の電気料金が割引される仕組みです。
ふるさと納税の争奪戦で後れを取る両市町にとって、大井川を活用した電気の返礼品は大きなPRになると期待されています。
<川根本町経営戦略課 坂下誠課長>
「うちの町はお恥ずかしながら、35市町中ふるさと納税額34位です。お茶やゆずがメインですが、何かこのままでは、ということで、新しいふるさと納税返礼品をと常々思っていたところです」
中部電力ミライズと契約していることが返礼品を受け取る条件となる新たなプロジェクト。お得に脱炭素を実現する今回の取り組みは3者にとってイメージアップにつながることも期待されています。