
今注目の人、輝いている人を紹介する「しずアツ!」です。今回は、4月の新茶の初取引で脚光を浴びた、和田夏樹さんです。和田さんは「ある大会」で日本一に輝いた人なんです。
2025年4月、静岡茶市場で行われた新茶の初取引。この日、和田さんは清水区・両河内産の「高嶺の香」に1キロ88万円の値をつけて落札しました。
静岡市葵区で75年にわたって茶業を営む「和田長治商店」の3代目、和田夏樹さんは2024年、静岡市代表としてお茶の鑑定技術を競う全国茶審査技術競技大会に出場。「闘茶」いわゆる「利き茶」の個人戦の部で見事、日本一になりました。
今回、和田さんのその「スゴ技」を披露していただきました。
<LIVEしずおか 井手春希キャスター>
「意気込みをお願いします」
<和田夏樹さん>
「絶対に当てます」
実際の大会では静岡県のお茶を含めた全国の産地のお茶で競います。また、お茶は「煎手」と呼ばれるその道のプロがそれぞれの産地の特徴を引き出します。今回の「利き茶」。和田さんには準備ができるまで目隠しをしてもらいました。
用意したのは、静岡市葵区と清水区のお茶です。しかも、素人の私がお茶をいれたので難易度が高くなっています。
<井手キャスター>
「ちょっと待ってください。見た目がそっくり!」
産地の札を倒していよいよ挑戦です。
<和田さん>
「早速、よろしいですか。香りを嗅がせていただいて…」
これまで大会に7回続けて出場している和田さん。日頃から嗅覚を鍛えているそうです。
<和田さん>
「わかりました」
<井手キャスター>
「え!香りだけで」
<和田さん>
「しっかりとそれぞれの産地の特徴を感じることができました」
和田さんによると、利き茶は香りが8割、味が2割だといいます。
<和田さん>
「こちら静岡市葵区、こちら静岡市清水区。お願いします」
<井手キャスター>
「ファイナルアンサー?」
<和田さん>
「ファイナルアンサー」
その答えは…
<井手キャスター>
「大正解です~お見事!」
<和田さん>
「ありがとうございます」
決め手は何だったのでしょう?
<和田さん>
「葵区の方がしっかりとした香りと味。そして、清水区の方が透き通った余韻が残るすっとしたようなお茶になるので、そういう風に特徴を感じています」
井手キャスターも「利き茶」をします。
<井手キャスター>
「全然わからない。香りも味も全然わからなかったです。やっぱり和田さん、相当すごいですね」
<和田さん>
「ありがとうございます」
和田さんは2025年、東京で開かれる大会に静岡市代表として出場したいと意気込んでいます。
<和田さん>
「利き茶の大会に出て全国のお茶をみると、個性を持った香りがそれぞれの産地であると知ることができました。この昔から続いている文化をよりいろんな方に知っていただきたい。いつものお茶をおいしく飲む、それをおいしく作るお茶屋さんとして皆さんには応援してもらいたいなと思っています」
<LIVEしずおか 杉本真子キャスター>
お茶の特徴を引き出す茶師がいるからこそ、その違いがはっきりするんですね。
<久留嶋怜気象予報士>
茶師の存在を知らなかったです。ワインで言うソムリエみたいなことですね。
<井手キャスター>
利き茶の技術を磨くことで製茶の質も高くなり、おいしいお茶を飲めるわけです。
和田さんは、ぜひ飲み比べをして産地の違いを感じてほしいと話していました。お茶とサッカーが大好きな和田さん、2025年も日本一取ってください。