
随意契約による政府の備蓄米の販売が広がりを見せる中、週末、静岡県内で展開するスーパーでも店頭販売が行われました。一方で、購入を希望する約6割の人の手元まで備蓄米が届いていない実情が明らかになりました。
静岡県中部を中心に展開するスーパー「ヒバリヤ」では6月14日、5つの店舗で2200袋の備蓄米を販売しました。静岡市清水区の高部店では、急ピッチで作業を進め、850袋を準備しました。
<社会部 田島かのん記者>
「備蓄米を求めて多くの人が並んでいます。予定よりも1時間早く整理券の配布が始まりました」
整理券を求めて、集まったのは1000人以上。整理券1番の買い物客は午前2時半から並んだということです。
<整理券1番の客>
「待ち望んだ備蓄米。最高です」
今回販売したのは2022年産で、価格は5キロ2138円。通常の銘柄米よりも1000円以上安い価格です。
<購入者>
「2138円、全然違う。やっとこの値段で買えた」
「(子どもが)米の方が好きなので良かった」

備蓄米に関するアンケートによると、8割の人が備蓄米の味や品質に満足しているということです。

一方、1万人を対象にした備蓄米の購入意向の調査によると、購入できた人はわずか5.5%。約6割の人が買いたいけれど、手に入っていない実情が明らかになりました。
<整理券をもらえなかった人>
「結局、備蓄米なんて1度も買えない。いつになったら買えるんだろう」
さらに銘柄米も依然として4000円前後の高値が続いています。
<ヒバリヤ営業企画課 山岸達也さん>
「備蓄米を欲しがるお客様と、通常米で、というお客様で二極化していると感じる。今回の備蓄米の価格は一過性のものなので通常米がどこまで下がるか、流通するかが今後の課題」
わたしたちの食卓には、欠かせない主食のコメ。その価格動向に一喜一憂する日々はまだまだ続きそうです。