
静岡県菊川市では、7月28日に早くも新米の収穫が始まりました。コメの平均価格は備蓄米効果で値下がり傾向にありますが、2025年のコメの価格はどうなっていくのでしょうか。
菊川市下内田にある長谷川正之さんの田んぼです。28日、早くも静岡生まれの極早生品種「なつしずか」が収穫されました。「なつしずか」は、あっさりした味と香りが強いのが特徴の銘柄米です。生育も順調で2025年も例年同様約9トンの収穫を見込んでいます。
<長谷川正之さん>
「作付け前に市場で米不足が報道されていたので早めに田植えをした。収穫も早くなれば早く新米も市場に出ればいいなと思っていました。去年よりも早かったので成果は出ていると思います。炊きたてを香りとともに味わってもらえればうれしいです」

7月20日までの一週間に販売されたコメの平均価格は5キロ当たり3585円(税込)。2025年1月以来、半年ぶりに3500円台になった3589円から、さらに4円値下がりしました。しかし、平均価格が下がる一方で銘柄米とその他のコメの価格差は広がるばかりです。

2025年3月時点では、銘柄米はブレンド米を約200円程度上回る程度でしたが、備蓄米の放出後、価格差は広がり1100円を超えています。
静岡市のスーパーです。
<買い物客>
「まだ(5kg)3000円台で買ったことない。4000円ちょっとばかりで」
<買い物客>
「順当な金額だね、今は4000円くらいだね。3500円くらいはまだ無理だね」
店頭に並ぶコメは「こしひかり」や「ひとめぼれ」など変わらず5キロ4000円前後。安くなったという実感は消費者に届いていないのが現状です。
<ヒバリヤ営業本部 山岸達也部長>
「(ヒバリヤのコメ全体の)平均単価としては3800円程度で推移していた。備蓄米が出たときは、3400円という単価になって、それが明けてからは3780円くらい。変わっていないということで皆さん不安で、無くなったら多めに買っていくとか、安いところを探すなど感じる」
備蓄米の放出でコメ全体の価格は下がっているように見えますが、銘柄米は高いまま。食卓の主役、コメの価格に気をもむ日々はまだまだ続きそうです。