4月1日から新年度がスタートしました。静岡県庁では、1年前の2024年、当時の川勝平太知事が新入職員へ訓示した際、職業差別とも受け取れる発言をしたとして批判が殺到し、県政が大混乱しました。あれから1年、2025年は鈴木知事が「人口減少の時代の中で活力ある地域を作っていくことが大事」と訓示。熱いエールを送り、新入職員たちは決意を新たにしました。
静岡県庁では2025年度、男性151人、女性126人のあわせて277人の職員が採用されました。初日、鈴木知事は新入職員に対し「これからは人口減少の時代」と訓示し、激励を送りました。
<静岡県 鈴木康友知事>
「これから人口が減っていく、本格的な人口減少の時代になります。前は人口が増えていくことを前提に色々なことがなされていたわけですけども、これから逆に人口が減っていく。その中で少々人口が減ってもいかに活力ある地域を作っていくことが大事になってくるわけであります。これはしっかり受け止めないといけない」
知事の訓示をめぐっては、2024年、川勝平太前知事の発言が、静岡県政に大混乱を招きました。
<静岡県 川勝平太前知事>
「県庁というのはですね、別の言葉で言うとシンクタンク(政策研究機関)です。毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいは物を作ったりとかということと違ってですね、基本的にその皆様方は、頭脳、知性の高い方たちです」
訓示の中で、職業差別とも受け取れる発言をしたとして、県に批判が殺到。責任を取る形で任期を約1年残しながらも辞表を提出するという事態になりました。
静岡県政を揺るがした「川勝ショック」から1年。2025年の知事訓示は何事もなく平穏に終わり、新入職員たちは決意を新たにしました。
<静岡県健康福祉部 阿部優輝さん>
「県民から必要とされる、それにこたえられる、そういった職員になりたい」
<静岡県障害者支援局 山田梨乃さん>
「障害であったり様々な問題を抱えている方に対して暮らしやすい生活を提供できるような職員になりたい」
新入職員は今後、配属先で研修を受けながら実務にあたっていきます。