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茶況(5月9日)雨後様変わり、相場低調 県産一茶

 静岡市中の県産一茶は、富士中心の取引となった。雨後の摘採で富士の大型工場は600円台半ばから500円台半ばで手合わせした。最終盤の牧之原は800円から500円、相良は800円前後から700円台半ば。あっせん業者は「雨で一気に葉がバサバサになった。さばけない荷は500円を付けざるを得ない」と話した。
       ◇
 静岡茶市場は本山筋と東部からの荷が大半を占めた。一茶取引は終盤に入り、取扱数量は下降気味に。本山筋の大型工場で2000円割れが続出し、下物は1000円前後の手合わせ。東部も600円台から500円台中心の厳しい相場展開が続いた。
 視察に訪れた宮城県茶商組合幹部は「荒茶がこれほど安いとは思わなかった。これでは生産者がつらすぎる。消費地のお茶屋も含め、業界全体で考えないといけない」と危機感を示した。

静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円)
▽成立   29,787キロ(県内27,782キロ、県外2,005キロ)
美和     4,000~1,200
藁科     3,500~1,200
賤機     4,500~1,000 
麻機     2,400~1,000
玉川     4,000~1,950
清沢     1,750~1,200
大川     2,500~1,500
川根     3,300~1,500
鹿児島県茶市場(キロ・円)
煎茶上場 19,881キロ
       3,172~338(平均691)


 藤枝 JA大井川藤枝工場は5工場から8口878キロが上場し、3500~1350円で取引された。1000円台半ばが中心。高値は藤枝かおり。一茶の生産を終えた農家が増え、今週末の数量は限定的とみられる。

 島田、金谷、川根 島田は1800~1000円の取引が中心。神座のほとんどの工場が一茶生産を終了した。伊久美も13日前後で一茶生産を終える見通し。JA川根センターには、21口6599キロが上場し、平均単価は1600円だった。生産者の一人は「雨後で茶葉が軽くなってしまった」と話す。

 榛原、相良 1000~700円が取引の中心だった。ある茶業関係者は「この辺りが底値だろう」と話す。一茶の仕入れを終了した問屋も多い。

 掛川、小笠 掛川茶市場には23口2万5120キロが上場し、今期の一番茶総取扱量は前年度の9割超となった。中心価格は1200~1100円で続落した。一茶の生産は今週末で終わる見通し。市場関係者は「終了まで日があるのでできるだけ下げ幅を小さくしたい」と話す。サエリアには5口4493キロが持ち込まれ、取引の中心は1000円前後だった。

 袋井、森 森町茶業センターは33口4404キロが上場し、2000~800円で取引された。1100円前後が取引の中心。町内の一茶取引は終盤を迎え、ある生産者は「南部では多くの農家が今日までに摘採を終えた。北部は13日前後がめど」と話した。茶ピアは11口2685キロが上場し、平均単価は751円。

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