
今川氏の菩提寺・臨済寺を訪ねる

静岡市市街地の北西、賎機山の麓に佇む「大龍山 臨済寺」。本堂である大方丈は1983年に国の重要文化財に指定されています。
駿河の国の戦国大名「今川氏」の菩提寺となる臨済寺は享禄年間(1528年から1531年)に今川氏親が出家した息子、義元のために建立し、当初は善得院と称されました。天文5年(1536年)兄今川氏輝の死後に起きた家督争い(花倉の乱)に勝利した義元は、氏輝を弔うため、その法名にちなんでこの寺を「臨済寺」と改めました。臨済寺は臨済宗の中心的な寺院として発展し、「臨済宗の専門道場」としての今に至ります。
多くの若い僧侶が日々修禅に務める座禅堂。ここで生活する修行僧ひとりひとりに与えられる空間はわずかに畳1畳。その修行が7年に及ぶこともあるといいます。
修行の場である僧堂は、義元の命日である5月19日と摩利支天祈祷会が行われる10月15日、わずかに年に2日のみ拝観が許されています。
静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。
静岡市の観光親善大使でもある春風亭昇太師匠の語りで、歴史や文化、特産品など、静岡市の魅力を紹介するミニ番組です。(毎週日曜日ひる12時54分放送)