アプリ派?手書き派? ちょっと金額が合わなくても気にしない!
今回は、続けやすい家計簿のつけ方を取り上げます。節約アドバイザーで「和田由貴のシンプル節約術」「年間50万円は貯まる チリ積も節約術」著者の和田由貴(わだ・ゆうき)さんに、SBSアナウンサー原口大輝がお話をうかがいました。
今回、お話をうかがった原口アナウンサーは、最近、家計簿をつけ始めました。スマートフォン等でレシートを撮影すると、品名や金額などを読み取って記録してくれるアプリを使っています。月のカード支払額や貯金額が一目でわかるそうです。
家計簿で使いみちを把握し、予算を決め、貯蓄できる金額を知る
原口:やっぱり家計簿をつけた方がいいんですか?和田:必ずしもつけなくてもよいのですが、自分の収支を全く把握できていない人は、短期間でもつけた方がよいです。家計簿をつける目的は、何にいくら使っているかをきちんと把握して、予算を決めることなんですね。何にいくら使っているかわからなければ、いくらぐらい貯蓄できるのか全然わからないですよね。家計簿をちょっとつけてみて、大体これぐらいだなっていうのがわかれば、そこまで無理しなくてもいいです。
家計簿の項目は大枠で、無駄を見つけたいポイントは分ける
原口:家計簿の項目はどうするのがよいですか?和田:住居費、食費、光熱費、通信費、保険料など、一般的な分類でよいです。細かく分けるか、どの分類に入れるかは、その人のライフスタイルによります。例えば、外食が非常に多い人だったら、どのぐらい使っているか把握できるように、食費と外食費は分けた方がよいです。家族以外とは外食をしないなら、レジャー費に分類するのもよいでしょう。あとは、お酒をすごくよく飲む方の場合、食費と分けて別枠にするとか、人によって変えるとよいと思います。
細かく分類すればするほど、家計簿をつけるのが面倒になってしまいます。できるだけ大枠にするのが原則ですが、大枠にすると無駄を見つけられないと思うところは分割するとよいと思います。
原口:自分のライフスタイルの中で「おそらくこれにお金を使ってるんだろうな」というところは分けた方がいいんですね。
家計簿アプリの選び方
原口:和田さんおすすめの家計簿アプリはありますか。和田:家計簿をしっかりつけたい方は「マネーフォワード ME」や「Zaim」を使っている方が多いと思います。銀行口座やクレジットカード、電子マネーの情報と連携させておけば、収支を総合的・自動的に管理することができますので、全体を把握したい方にはおすすめです。
逆に、家計簿が長続きしない、簡単に日々使ったお金だけを記録したいというような方は「おカネレコ」とか「らくな家計簿」もおすすめです。細かい仕分けがなくて、簡単にカスタマイズできます。家計簿アプリはたくさんあって、機能はさまざまです。まずはさわってみて、自分に合いそうなものを選ぶのがよいと思います。
金融機関との連携がちょっと不安で嫌だっていう方もいらっしゃると思いますので、そういう方は日々出ていくお金だけを記録するタイプが向いているかと思います。
手書き・アナログならではの良さも
原口:手書きの家計簿は、どんなものがおすすめですか?和田:すでに手書きでしっかり家計簿をつけている方は、好きなものでいいと思います。初めての家計簿が手書きという方は、何よりも続けられることを優先して、あまり細かく書き込まなくてよいものにしましょう。
袋分け方式の家計簿という、封筒が複数入っているものもあります。これだと封筒の中に予算の残額が残るので、現金で管理したい人にはとってもわかりやすいです。アプリではできない方法なのでおすすめかと思います。
挫折しないための2つのポイント
原口:家計簿をつけ始める前に決めておいた方がよいことはありますか。和田:ある程度のルールを決めておいたほうがよいかと思います。家計簿を数日つけないうちにわからなくなって、挫折しちゃう方が多いと思うんです。「○曜日に家計簿をつける」とか、レシートをある程度まとめておいて後で家計簿をつけるとか、つけ忘れても大丈夫になるルールを自分で決めておきましょう。とにかく継続させるっていうことが大事です。
家計簿が続かないもう一つのパターンは、細かい収支が合わなくて、使途不明金が出ることです。ちゃんとつけようと思ってるのに、なんか金額が合わないなってイライラしちゃって、ストレスを感じて投げ出しちゃうこともあると思うんです。しっかり几帳面にやろうとするほど挫折するので、細かいことはあんまり気にしないことです。
最近のアプリは、電子マネーやクレジットカードの情報と連携しておけば、自動で記録してくれます。極力現金払いをやめてしまって自動化する、家計簿アプリにおまかせみたいな感じにするのも、続けられる秘訣かと思います。
原口:和田さん、ありがとうございました!
今回お話をうかがったのは……和田由貴さん
消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、幅広く暮らしや家事の専門家として講演、執筆、テレビ出演など多方面で活動。著書に『月3万円貯まるムダなし生活術』などがある。