テーマ : 医療・健康

マラリア撲滅へタッグ継続 塩野義と長崎大、5年間

 塩野義製薬と長崎大は4日、マラリア治療薬やワクチンの研究開発に関する連携を継続すると発表した。マラリアは三大感染症の一つで、世界で年間約61万人が死亡している。両者は2019年に連携を始め、マラリアの重症化を抑制する研究などで一定の成果を得たことから、撲滅に向けて29年までの5年間タッグを組み続ける。

マラリア研究で連携を継続すると発表し、握手する塩野義製薬の手代木功社長(右)と長崎大の永安武学長=4日午後、大阪市
マラリア研究で連携を継続すると発表し、握手する塩野義製薬の手代木功社長(右)と長崎大の永安武学長=4日午後、大阪市

 離島が多い長崎県では古くから風土病に悩まされた歴史があり、長崎大は感染症の研究に注力してきた。塩野義と長崎大はこの連携を通じ、治療薬の候補となる化合物を発見したり、創薬ノウハウを蓄積したりした。今後5年間は臨床試験(治験)の進展を目指す。
 マラリアは蚊が媒介する感染症で、エイズ、結核と並んで三大感染症と呼ばれる。患者数は低中所得国を中心に年間約2億5千万人に上り、予防や治療の研究開発が急がれている。
 両者は大阪市で記者会見し、塩野義の手代木功社長は「地球温暖化により感染症はどれだけ広がるか分からず、人類が感染症の脅威にさらされていることは明らかだ」と強調。長崎大の永安武学長は「しっかりタッグを組んでさまざまな薬剤を開発したい」と述べた。

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