「ソフトうなぎ」 誰でもかめる軟らかさが好評 味、見た目変わらず 沼津うなよし
見た目と味は変わらず、舌と歯ぐきだけで食べられる軟らかさ。沼津市下香貫の「沼津うなよし」が昨年発売したかば焼き「ソフトうなぎ」が、かむ力や飲み込む力が弱い人と家族に喜ばれている。２代目店主の名古屋浩之さん（６３）は「誰にでも優しい町を飲食店からつくりたい」と取り組みの広がりを期待する。
通常のかば焼きを冷ました後、専用カッターで小骨を切り、電気鍋で１８分間圧力をかける。うな丼のご飯も同時に軟らかくする。真空パック入りの持ち帰り用も用意する。
福祉への関心が強い名古屋さんは「円滑に食べられない人も、他の人と同じように楽しめる飲食店を探している」と相談を受けた。福祉関係のイベントで知った電気圧力鍋を試し、「手焼きの限界を超えた軟らかさ」と手応えを感じて導入した。
手間は増えるが、通常の商品と同じ価格で提供する。売り上げへの寄与は限定的だが「食事は家族の絆を強める。（従来は）連れて行けなかった家族も一緒に喜んでくれるのが一番」と話す。
まずは同業者に広めようと、事務局長を務める県東部蒲焼（かばやき）商組合連合会の総会に電気圧力鍋の開発者を招き、製品を周知する。
ソフトうなぎは前日までに予約が必要。問い合わせは沼津うなよし＜電０５５（９３１）２１３１＞へ。
（東部総局・矢嶋宏行）
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