
7月20日に投開票される参議院選挙は、7月13日が選挙戦最後の日曜日となりました。静岡選挙区では届け出順に、国民民主党の現職・榛葉賀津也候補、無所属の新人・村上猛候補、諸派の新人・福原志瑠美候補、参政党の新人・松下友樹候補、共産党の新人・鈴木千佳候補、自民党の現職・牧野京夫候補、諸派の新人・山口香苗候補の7人が立候補しています。事実上の政権選択選挙。後半戦に入り、候補者も陣営も熱を帯びた戦いを見せています。
<自民・現 牧野京夫候補>
「これから各地域の特徴を生かした経済成長が大事だと思います」
ラストサンデーとなった7月13日、駅前など人通りの多い場所で政策を訴えたのは自民党の現職・牧野京夫候補です。静岡県富士市では個人演説会を開き、国会議員や県連役員らとともに支持固めを図ります。
<自民党県連 鈴木澄美幹事長>
「政権が担えるのはやはり私たち自民党でしかない」
他党の追い上げで厳しさが増す中、中央からも応援が入りました。
<浜田靖一衆院議員>
「我々、自由民主党は再生の道を歩みます。彼(牧野候補)がいなければ、自由民主党の再生はないと言っても間違いがないわけであります」
<牧野候補>
「どうか、よろしく、よろしくお願い申し上げます。厳しい戦いです。最後までよろしくお願い申し上げます」
国民民主党の現職・榛葉賀津也候補の姿は13日も静岡県外にありました。応援で全国をまわる中、強く訴えるのは「減税政策」です。
<国民・現 榛葉賀津也候補>
「我々は目の前のコップの水が欲しいんじゃない。減税して常に水が飲める状況、制度としてシステムとして常にお金が国民に回る」
本人不在の時間が多い中、県内の活動を支えるのは地元議員たちです。
<国民民主党県連 田中健会長>
「榛葉幹事長、これからも全国を飛び回ってまいります。だからこそ静岡の私たちが一致団結して、最後まで頑張っていきたい」
<榛葉候補>
「静岡も大変厳しいんですけど、全国各地、大激戦になってきているので。一瞬一瞬しっかりと気を張って、エネルギーを送って、頑張っていきたいと思います」
<共産・新 鈴木千佳候補>
「今度の選挙、庶民には減税を。儲かっている人たち、大企業には増税・税負担を」
静岡市内の6か所で演説を行った共産党の新人・鈴木千佳候補。演説後には、有権者と直接意見を交わしました。
「親が介護士なんです」
陣営スタッフは対話を大切にする姿勢を称賛します。
<アナウンス担当>
「市民の声を聞くとか、困っている人たちの声を聞くことに関しては。他の候補者とは違うと思います」
一方、参院選の争点に急浮上している外国人政策については…
<鈴木候補>
「生活が苦しいという思いが国民の中に広がっているんだと思います。どうやったら、その生活をよくするのかと言えば、それは外国人の問題ではなくて、今の自公政治をおおもとから正していくことが大事だということを大いに訴えていきたいと思います」
<参政・新 松下友樹候補>
「日本人ファーストが差別だとか言っているやつらを一切恐れずに、愚直に1ミリもぶれずに日本人ファーストと訴え続け、これからの未来の若者に届けたいんですよ」
「日本人ファースト」を掲げる参政党の新人・松下友樹候補。現役医師であることを強みとし、医療の問題を国政でしっかり訴えられると県連も期待を寄せます。
<参政党県連 鈴木正憲会長>
「一般庶民の感覚はしっかり持っている。その感覚を持ったままで、国政に訴えられる方かなと思います」
参政党は、6月の都議選で初めて議席を獲得するなど注目を集めています。
<松下候補>
「やることは変わらない。低投票率こそが、今の民主主義崩壊を招いている。まずはみんなが投票に行く環境をつくりたい」
5人の子どもを育てる諸派「NHK党」の新人、福原志瑠美候補は13日もインターネットを活用したライブ配信で政策を訴えました。
<諸派・新 福原志瑠美候補>
「既存のメディアは情報が偏っている。国民からお金を徴収しているNHKをまずスクランブル化、もしくは公平なメディアにしていくことを訴えました」
福原候補の夫、毅さんは積極的に家事や子育てをしてサポートします。
<夫 福原毅さん>
「女性の候補者自体、なんだかんだまだ少ないと思うんですよね。現に子育てをしている女性・母親がこういった政策を訴えるっていうのはそれだけで大きな意味がある」
諸派「無所属連合」の新人、山口香苗候補は静岡県伊東市から浜松市まで在来線を乗り継ぎ、街頭演説を繰り返しました。
<諸派・新 山口香苗候補>
「次の日本を守る子どもを生むであろう人、それを生んだ人たち、それを育てている人にも目を向けていかないと、どんなにいい国を作ってもこの国はなくなってしまう」
助産師の山口さんは、女性や子どもたちこそ国や社会全体が支えるべき存在だと訴えています。
<助産所スタッフ 徳政依里さん>
「(立候補しても)山口さんが目指しているところはずっと変わらない。そのままの山口さんでいてほしい」
静岡選挙区にはこのほか、無所属の新人・村上猛候補が立候補しています。
政権の命運を左右するとされる注目の参議院選挙。有権者の審判は、7月20日に下されます。
参院選について、JNNでは週末、インターネット調査を行い、取材を加味して中盤の情勢を分析しました。
静岡選挙区では国民民主党の現職・榛葉賀津也候補が盤石な戦いを見せ、そのあとを自民党の現職・牧野京夫候補と参政党の新人・松下友樹候補が追う形となっています。共産党の新人・鈴木千佳候補は厳しい戦いです。ただ今回の調査では、3割余りの人が「まだ投票先を決めていない」と答えていて、今後、情勢が変わる可能性があります。