
参議院選挙は、7月3日から20日の投開票まで17日間の選挙戦に突入します。与野党の現職2人に、複数の新人が挑む構図となりそうな静岡選挙区。物価高対策などが争点となる中、立候補予定者たちはどのような選挙戦を展開するのでしょうか。
<自民・現 牧野京夫氏>
「当選することで、なんとか参議院の過半数を維持していくことがこれからの自民党の反転攻勢の第一歩だと思っております」
自民党の現職・牧野京夫氏です。6月28日、沼津市内の会合に出席し「自民党は変革の時にあり殻を破ることが必要だ」と強調しました。会場に駆け付けたのは…。
<司会>
「内閣総理大臣、石破茂先生です」
石破総理が、総理就任後、初めて静岡入りしました。
<石破茂総理>
「給付金、いろいろなお考えがあるかと思います。でも賃金上昇がまだ物価上昇を上回っていない。物価上昇を上回る賃金上昇、それを何としても実現しなきゃいかんのだ」
『現金給付』を公約に掲げる自民党。政権与党の組織力を生かした戦いで4期目を目指します。
地元市議の集会に姿を見せたのは、国民民主党の現職・榛葉賀津也氏です。
<国民・現 榛葉賀津也氏>
「この国ね、税金払いすぎている。この国の目的は国民の懐を豊かにすることで、国の懐を豊かにすることではありません。国民が貧しい思いをして国が潤っている。これおかしいです」
『手取りを増やす夏。』をキャッチフレーズに掲げ、特に、ガソリンの暫定税率廃止を訴えます。党の幹事長も務める榛葉氏は今回の選挙を、「天下分け目の参院選」と表現します。
<榛葉氏>
「衆議院が過半数割れしている中で、この参議院選挙は本当に日本の政治を変える選挙になると思いますから、今まで30年間苦しい思いをして税金を払ってきた、そちらの立場に立ってしっかりと訴えていきたいと思います」
<共産・新 鈴木千佳氏>
「国会での党の奮闘、国民の声を実現するんだということで、いろいろな提案をして動かしてきた」
共産党の新人・鈴木千佳氏は、6月29日、静岡県焼津市で開かれた集会に参加し、有権者と意見を交わしました。
<鈴木氏>
「政治のゆがみを正して、国民の生活を守る政治を作っていくために、消費税の一律5%減税。大企業や富裕層のいきすぎた減税を正して、実現することを訴えていきたいと思います」
選択的夫婦別姓の導入のほか、リニア建設や浜岡原発再稼働に反対する姿勢を示し、他の候補との差別化を図ります。
<鈴木氏>
「リニア建設や原発再稼働反対を貫いているのは私しかいない。いろいろな意味で光っているということを押し出していきたいと思います」
<参政・新 松下友樹氏>
「日本人を豊かにする、日本人を守り抜く、日本人を育むことの3つを柱にしています」
参政党の新人・松下友樹氏。浜松医科大学を卒業後、県内の総合病院に勤務し、形成外科の部長を務めた経験があります。現在は、静岡県掛川市内の美容クリニックで院長を務める現役の医師です。
年間で50兆円に迫る医療費を抑制するため、過剰医療からの脱却が必要と訴え、病院の統廃合や公営化など、政治を通して抜本的な改革を行うと話します。
<松下氏>
「ずっと現場を見てきましたし、特に医療費の問題ですよね。それを一番強く訴えていきたいと思っていますし、医療全般の見直しを国民の皆さんと一緒に考えたいなと思っています」
<諸派・新 福原志瑠美氏>
「子育てがすごくしづらいという状態ではなく、子どもを産んだらむしろみんなで社会で育てていけるんだよとか、そういった部分をサポートしていくことで、どんどん子どもを産む未来というのが明るくなるんではないかなと思っております」
諸派「NHK党」の新人・福原志瑠美氏は静岡県御殿場市で、SNSマーケティングや起業コンサルタントなどを手がける会社の代表を務めています。生後5か月の赤ちゃんから小学校6年生までの子ども5人を育てる福原氏。育児のサポート制度の充実や父親の育休100%取得などを政策に掲げています。
<福原氏>
「(仕事と家事の)両立が難しい部分を、政治の方で、出産後に家事代行に補助金をつけるだとかそういうことをやっていきたいと思う」
<諸派・新 山口香苗氏>
「いろいろな政策や数字に惑わされることなく、この国はすごく魅力的ですごく力があるんだということを伝えていけたらいいなと思います」
諸派「無所属連合」の新人・山口香苗氏です。
<山口氏>
「何年生になるんだ?3年生。わ~泣ける」
山口氏は、助産師歴24年で、11年前に地元・浜松で助産所を開き、これまで、年間3000人を超える母親やその家族をサポートしてきました。国政では、命が生まれる現場で感じた課題や疑問を解決していきたいと話します。
<山口氏>
「(母子手帳を)もう少し読みたくなるような、読んだら感動とか、励みとかがもらえるような、読み比べて確かに成長していると分かるような形に変えていきたいなと思います」
静岡市駿河区のアパート経営で無所属の村上猛氏は、リニア建設の見直しを訴えています。
<無所属・新 村上猛氏>
「リニア問題に対する関心度が高い。誰かが言わなければそのままになりますので(去年出馬した)知事選で票をいただいた人のためにも、もう一回訴えよう」
選挙活動は、政見放送のみだということです。
事実上の政権選択選挙とも言える今回の参議院選挙。日本の未来を左右する注目の選挙は7月3日、公示されます。