
静岡県伊豆市土肥にある観光施設「土肥金山」は、資料館の目玉となっている重さ250キログラムの「世界最大級の巨大金塊」と「12.5キログラムの金塊」の展示を2025年7月末で終了すると発表しました。
運営会社「土肥マリン観光株式会社」によりますと、展示終了の背景について「昨今の物価・人件費の上昇はもとより金価格高騰の影響により管理コストが急激に膨らんでおり、維持管理していくことが難しくなりました」としています。
「世界最大級の巨大金塊」の一般公開が始まったのは2005年7月。2000年に当時、世界最大だった重さ200キログラムの金塊を鋳造して展示していましたが、台湾でそれを上回る金塊が作られたことを受けて、さらに大きい250キログラムの金塊を鋳造しました。
展示開始当時の金相場の換算で約4億円だった「世界最大級の巨大金塊」は、社会不安の広がりなどを反映した金価格高騰を受けて2025年3月に40億円の大台を突破。アメリカ・トランプ大統領の関税政策が世界をにぎわせた5月には43億円超えを記録するなど、展示を始めた20年前の10倍以上の価格に跳ね上がりました。
運営会社では「金価格が高止まりしている状況が続いており、今後下落に転じる気配も見受けられない」ことから、2025年7月17日に「12.5キログラムの金塊」の展示を、7月31日に「世界最大級の巨大金塊」の展示を、それぞれ終了することを決めました。