
山梨県は昨年から、吉田ルートで条例に基づく通行料徴収と通行予約を開始した。静岡県側は今夏から入山料(1人1回4千円)の徴収を開始する。昨年度は任意で試行した事前登録を義務化し、山小屋宿泊者以外は午後2時から翌3時の入山を制限する富士登山条例の施行に合わせて事前登録を開始する。
県は試行時の課題を踏まえ、今後の機能拡張に柔軟に対応できるスマートフォンアプリを開発。入山料のオンライン決済や事前学習機能を搭載した。5合目の基準点から入山する際に、事前取得する入山証(QRコード)を使って認証手続きを行う。GPSによる位置確認や緊急情報のプッシュ通知などの機能も盛り込んだ。日本語に加え、英、中国(簡体、繁体)、韓国、ベトナム、タイ、インドネシアの7言語に対応する。大石課長は「登録に当たり入山時間や行程などを考え、富士山保全についても知る機会になる」と説明し、入山時の混雑を回避できる効果にも期待した。
一方、スマートフォンを持っていない人やオンライン決済を使用しない登山者はアプリで対応できないため、各5合目に設置する受付小屋で登録や事前学習、入山料の納付に対応する。ツアー客向けの対応は検討中としている。
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