公用車カーナビのNHK受信契約漏れ 静岡県内市町で相次ぎ発覚 「個別に必要との認識不足」

 静岡県内自治体の公用車に設置されたテレビ機能付きのカーナビで、NHKの受信契約漏れが相次いで発覚している。背景にはカーナビの受信契約が一般家庭と事業所で取り扱いが異なる点がある。カーナビの取り扱いについて、市町の認識の濃淡が表面化した形だ。
 県内では4月末までに湖西、沼津、富士、富士宮、菊川、函南の各市町で未払いが発覚。1日にも裾野市で副市長車など4台、伊豆市で給水車など6台の契約漏れが分かった。裾野市の担当者は「個別に契約が必要だという認識が不足していた」と釈明する。沼津市などでは契約済みと未契約の車が混在しているケースがあった。
 NHK静岡放送局によると、一般家庭の場合はテレビの他、テレビチューナーが付いているカーナビやパソコン、携帯電話など、複数の受像機があっても1世帯1契約になる。一方、事業所の場合は部屋ごとに契約が必要。社用車のテレビ機能付きのカーナビも1台ごとに必要で、ホテルや旅館は客室ごとに契約する。2契約目以降は半額の割引が適用される。しかし、過去にさかのぼって契約する場合は割引はないという。
 カーナビや携帯電話などのワンセグ機能を巡っては、2019年に最高裁が受信契約が必要との判断を示した。NHKの担当者は「自治体を含め、事業所には定期的に台数の問い合わせをしている」と理解を求めている。

「静岡新聞DIGITAL」は静岡新聞社が提供するニュースサービスです。静岡県内の政治、経済、事件・事故から地域の話題、高校野球、Jリーグなどのスポーツの最新情報を伝えます。

あなたにおすすめの記事

人気記事ランキング

ライターから記事を探す

エリアの記事を探す

stat_1