「大阪・関西万博」の開幕が4月13日に迫りました。環境にやさしい取り組みとして、万博で出たごみからトイレットペーパーを作るという一連のシステムに静岡県内の企業が関わっています。
13日開幕する「大阪・関西万博」。約160の国と地域が工夫を凝らしたパビリオンでさまざまな展示を行います。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。持続可能な取り組みの一翼を静岡県内の企業が担っています。
<社会部 田島かのん記者>
「私の身長よりも大きい2.5メートルの巨大なトイレットペーパーが出来上がりました」
静岡県富士市のコアレックス信栄です。1961年の創業以来、「紙は紙から」をモットーに古紙再生に携わってきました。回収するのは、紙皿や紙コップ、金属類がついた紙製品など従来ならリサイクルが困難で焼却せざるを得なかった難再生古紙です。
<コアレックス信栄 佐野仁副社長>
「例えばバインダーの金具など、金属類を取り除いている」
<田島記者>
「実際に紙についていた金属類がこの機械を通ってここにたまるんですね」
紙についた金属など、異物を取り除くことで再生資源になります。可燃ごみとして焼却した時と比べ、二酸化炭素の排出量を約62%削減できるといいます。
「大阪・関西万博」では、期間中に会場で出る紙コップや紙皿、パンフレットやチラシ類といった紙ごみなどを集めて、富士の会社に送ります。工場では、最短3日間でトイレットペーパーにリサイクルが可能で再び、万博会場に戻る流れです。来場者は、紙ごみを分別すれば可燃ごみの削減に貢献できます。
<佐野副社長>
Q. トイレットペーパーの特徴は?
「芯がない。ゴミが出ないところ」
万博の来場者数は約2820万人の想定です。コアレックス信栄は紙ごみを再生したトイレットペーパーを33万ロール以上、納品する見込みで、これは開催期間中に使うトイレットペーパーの3分の1にあたります。
<佐野副社長>
「地球にやさしい、環境にやさしいトイレットペーパーを静岡県の企業として世界に発信できれば」