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SBSテレビ 静岡市歴史めぐりまち噺し

小瀬戸の石切り場を訪ねる

2022年7月24日放送の「静岡市歴史めぐりまち噺し」は、小瀬戸の石切り場を訪ねます。

徳川家康の命による天下普請で、慶長12年(1607年)から駿府城の大改修が行われました。城を取り囲む石垣には、そこを手掛けた証として諸大名が彫り込んだ家紋などの刻印を今も見ることが出来ます。藁科川沿いや長尾川沿い、そして大崩海岸から石を切り出して運び、駿府城の石垣が築かれました。駿府城公園の東御門、巽櫓には、採石の様子を再現したジオラマが展示されており、岩盤に矢穴をあけて、その穴にくさびを打ち込み、叩き割って石を切り出す作業の様子がよくわかります。

かつての石切り場のひとつ、藁科川上流にある「小瀬戸の石切り場」には、岩盤から石を切り出すときにあけた、長方形の「矢穴」の跡が残っています。小瀬戸には、「石場」、「牛込」と呼ばれる場所があり、採石した石を「石場」に集め、「牛込」に繋がれていた牛に引かせて駿府城に運んでいた事を地名からも知ることができます。藁科川を使った水運があり、駿府城への街道も整っていたこの地は、採石に申し分ない場所であったことでしょう。

駿府城に近い長尾川流域からも、たくさんの石が切り出されたと伝えられています。かつて長尾川各所から切り出した石が集められていた地には、「切石」と言う字名が付けられました。駿府城が完成した後も、ここには工事に使われなかった切石のいくつかが昭和の時代まで残され、現在もそのうちのひとつに、当時の姿を見ることができます。

静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。

静岡市の観光親善大使でもある春風亭昇太師匠の語りで、歴史や文化、特産品など、静岡市の魅力を紹介するミニ番組です。(毎週日曜日ひる12時54分放送)

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