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静岡新聞教育文化部

【小野絵里華さんの詩集「エリカについて」】こんなやり方、あったんだ

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、11月9~12日に三島市で行われる「2023年しずおか連詩の会 in 三島」に参加する詩人小野絵里華さんの第一詩集「エリカについて」(2022年、左右社)。

「ユリイカ」「現代詩手帖」で発表した作品など18編。意味が遠く離れた言葉たちを散文的に配置する「夏の胎児」「流体時計はめぐる」から、会話劇と言ってもいい「焼き鳥を食べる会」まで、面食らうほどの語り口の多様さ。物語から解き放たれ、「詩」という野辺を縦横無尽に走り回っている印象。圧巻は表題作。歯切れよく言葉を操り、自分の名前をレンズのように置いて「向こう側」の世界をのぞき見る。こんなやり方、あったんだ。(は)

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

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