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静岡新聞教育文化部

【水沢なおさんの第2詩集「シー」】ちりばめられた初小説の要素

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、9月1日に選考結果が発表される萩原朔太郎賞にノミネートされた詩人水沢なおさん(長泉町出身)の第2詩集「シー」(思潮社)。

奥付の発刊日は2022年10月。今回の朔太郎賞候補入りまでに、私たちは彼女の初小説「うみみたい」を読んでいる。いわば、「シー」の「その先」を見てしまっている。「シー」には「うみみたい」の物語を構成する要素がちりばめられている。読み返すと、それがはっきりわかる。水沢さんは「産む」「生まれる」というモチーフに執着し続ける。この芸術的執着は、誰一人真似ができない。狭く細い坂道を一歩一歩行く姿を、これからも見届けたい。

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

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