気分を上向きにしてくれる色鮮やかな花で心晴れやかに

じめじめした雨の季節に清涼感を与えてくれるアジサイ。時間の経過とともに変色していく姿に「七変化」とも呼ばれていますが、皆さんはどの時期が一番好きですか? 私は色付き始めの淡いグラデーションが、静岡弁で言うところの“みるい”感じが大好きです。
そんな色付き始めから鮮やかに色付いた満開時まで楽しめるアジサイの名所を紹介。ちょっぴり曇りがちな気分もカラフルなアジサイを見れば心が晴れやかになります。リフレッシュしにお出かけしてみませんか。
1.長光寺(静岡市葵区)

静岡市の癒やしスポット“オクシズ”の玉川地区にある「長光寺」に、清楚で小ぶりな花が咲くヤマアジサイの群生が見られます。「玉川地区の新たな名所に」と11年前から整備を進め、現在では国内有数の約300種が本堂を囲むように植栽しています。
見頃は5月下旬から6月下旬頃。10月頃まで見られる品種もあります。回遊式庭園に仕立てられた境内で次々とほころぶ涼しげな色の小花を楽しんでみては。
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■長光寺のヤマアジサイ
住所:静岡市葵区桂山220
電話:054-292-2152
2.大鐘家(牧之原市)

「大鐘家(おおがねけ)」は18世紀初期の建造物と言われ、母屋と長屋門は国の重要文化財に指定されています。アジサイ越しに見る長屋門のアングルは情緒あふれる風景で、格好の撮影スポットとして人気です。
当時の様子をしのばせる約1万坪の庭園に約35種1万株が咲きそろい、色鮮やかな景色に心が洗われます。建物の造りや小さな庭園も美しいので、屋敷の見学と合わせて楽しんでください。
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■大鐘家 あじさい祭
住所:牧之原市片浜1032
電話:0548-52-4277
3.法多山(袋井市)

約3000株のアジサイが植えられている境内に、気分を上げてくれる色とりどりの傘が飾られ、彩りを添えます。傘が空に浮かんでいるように見せる「アンブレラスカイ」や、傘でアジサイを表現した飾りなど、6月末まで展示する予定です。
涼しげな音を奏でる「遠州三山風鈴まつり」を同時開催中。「お絵描き風鈴体験」や、名物の法多山だんごが盛られたかき氷「厄除氷」で涼をとることもできます。
■法多山のアジサイ
住所:袋井市豊沢2777
電話:0538-43-3601
4.極楽寺(森町)

「極楽寺」は別名「あじさい寺」とも呼ばれるほどの名所。奈良時代の僧侶、行基が開創したと伝えられる古刹で「極楽へゆく人の乗る紫の雲の色なるあじさいの花」と詠んだことにちなんで植えられています。
表参道から裏山の木立ちまで30種以上約13000株あり、珍しい品種も見られます。本堂で少し笑いを織り交ぜたユニークな法話があるので参加するのもおすすめです。
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■極楽寺 あじさい寺 あじさいまつり
住所:森町一宮5709
電話:0538-89-7407
5.白梅山 本勝寺(掛川市)

四季折々の花に彩られる「花の寺」として有名です。初夏には紫、青、白など70種1万株の色とりどりのアジサイが咲き誇ります。例年6月中旬頃に50鉢のハスとスイレンが開花するので合わせて楽しめるのも見どころ。
寺の入り口にある「緑の山門」は、樹齢300年以上のナギとマキの異なる木が重なってできたもので、静岡県の天然記念物に指定されています。
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■本勝寺 あじさい祭
住所:掛川市川久保8
電話:0537-74-2050
6.ニューヨークランプミュージアム&フラワーガーデン(伊東市)

200種以上が咲く「あじさい苑」に、地元の城ヶ崎海岸に自生する八重咲のガクアジサイ「城ヶ崎」(写真)や「伊豆の華」、こんもりとした毬状で大きな花が咲く「アナベル」、「ダンスパーティー」など、多様な品種が植栽されています。
あじさい苑へ続く順路のあじさいロード空中に、カラフルな傘をディスプレイした「アンブレラスカイ」が登場し、この時期ならではの色鮮やかな記念撮影を楽しめます。
■ニューヨークランプミュージアム&フラワーガーデン
住所:伊東市富戸841-1
電話:0557-51-1128
7.下田公園(下田市)

日本一と言われる300万輪ものアジサイが咲くスポットとして人気です。小高い山がアジサイの花で埋め尽くされる絶景を見に、例年多くの観光客が訪れます。「あじさい祭」の期間中は、テラスカフェや露店が並びます。
公園はアップダウンがあるので歩きやすい服装、靴がおすすめです。ペリーとハリスの言葉とレリーフが刻まれた開国記念碑や、日本における写真術の先駆者と言われる下岡蓮杖の記念碑があるので、散策しながら見つけてみては。
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■下田公園(城山公園)
住所:下田市3丁目
電話:0558-22-1531