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現役カメラマンが明かす、「七五三」おもしろ撮影エピソード!

今回のテーマは七五三の撮影について。「鉄崎幹人のWASABI」準レギュラーの言いたがり主婦!こと、本業はプロカメラマンの望月やすこが、パーソナリティの鉄崎幹人、SBSアナウンサー山﨑加奈に七五三撮影の面白エピソードを語ります。
※12月22日にSBSラジオ「鉄崎幹人のWASABI」で放送したものを編集しています。
七五三
望月:忘れられがちだけど、私、カメラマンなんです! 今回は、仕事の話をしようと思います。

鉄崎:忘れてましたよ(笑)。お願いします!

望月:2021年もたくさんの七五三撮影をしました! もうかれこれ20年くらい七五三の撮影をしてるけど、毎年面白くて全然飽きないんです。まず、私が一番よく撮影で行くのが、静岡市・柚木にある護国神社! 10年くらい前までは撮影スポットっていうイメージではなかったんですけど、ここ数年、七五三の時期の空前のカメラマンスポットなんです。

11月の土日に行くとスナップを撮影してるプロカメラマンがすごくたくさんいて、七五三の子どもたちの撮影をしています。数えてみたら同じ時間帯に7人もいたんです! あっ、七五三のカメラマンの見分け方ってわかります?

鉄崎:持ってるカメラが違うんじゃない?

望月:もちろんそれもあるけど、みんなもれなく背中に「和傘」を背負ってるんですよ! だって傘を持って撮らせてあげたいじゃないですか。ちなみに、この和傘、赤い傘が何年か前に一度売り切れたんです。何でかなと思って、傘屋さんに聞いてみたら、コスプレ需要で赤い傘が大人気だったんですって!

鉄崎・山﨑:なるほど~!

望月:ふたりハモりましたね(笑)。カメラマンもいろいろなものを持ち歩いて撮っていたりするんだけど、シャボン玉を持ってきて撮ったり、赤い「もうせん」を持ってきて砂利の上に敷いたり、みんな大荷物で大変なんですよ!あと、コロナ禍で神社に「柄杓」がないから、持参しているカメラマンもいるんです。

子どもの扱いは大変だけど面白い!

私は基本的にほったらかして自由に撮影しているんだけど、今までに砂を食べちゃう子もいたんですよ! ある程度、私が気に入っているポイントでは撮りたいので、引き寄せるために「もうちょっと行くと、どんぐりあるから」といって、あらかじめ手に持っているどんぐりを落としてだんだん引き寄せてみたりね。

鉄崎:ヘンゼルとグレーテルや!

望月:パンくずじゃなくてどんぐり落とすんだけどね。

全然笑ってくれない子とかもいて、そういう子にはカメラマンは両手がふさがっているから、鼻を鳴らすんです。だいたい笑ってくれるけど、あまり笑ってくれないと呼吸困難で死にかけちゃいますよー(笑)。

護国神社のご祈祷の特徴は、最後に大太鼓を年の数だけ鳴らせることなんです。神社によって御祈祷のやり方も違うし、祈祷が終わって神社からいただく「授与品」も護国神社の場合は、千歳飴代わりの氷砂糖やクレヨン、風船、お守りなど。神社の敷地で、すぐにもらったクレヨンを出して着物のまま絵を描いたりしちゃう子もいました。

久能山東照宮は、祈祷すると「授与品」で名前を刻印したメダルをくれるんです。鉄崎さんならわかると思うんだけど、昔よく観光地にあった自分でガチャンガチャンって刻印するメダル知らない?

鉄崎:機械にでっかい電話のダイヤルみたいなのがついているやつね!あった、あった!

望月:そうそう! 今でも東照宮の社務所横にその機械があって、神社の人がアルファベットでガチャンガチャン打ってくれるんです! 授与品といえば、前に東京・赤坂の日枝神社に行ったとき、巫女さんの衣装を着たリカちゃん人形をもらいました。授与品も神社ごと違えば、御祈祷料も違うんだけど、大体いくらくらいだと思う?

山﨑:3000円くらいですか?

望月:大体5000円から! 7000円や10000円のところや、「厄年キャンペーン」4000円とかでやってるところもあります。千歳飴にもいろんな種類があって、昔ながらの粉がはたいてある素朴な砂糖だけでできて紙でつつんであるものや、ミルキー的なものもあるし、たまに3本入っているところもあったり。長い「雷おこし」が入っている神社もあるんです。

あとは「おみくじ」も引いてもらうけど、過去に2回だけ「凶」が出たことがあるので、毎回ドキドキするんですよね。

今シーズンの撮影エピソード

七五三
望月:いつも撮っている農家のお家の男3兄弟がいるんですけど、ずっと走ってて全然止まってくれないんです。止まってくれるのはトラクターの上! だからじいじとトラクターに乗って撮影したり、ビニールハウスの中で撮ったり。

公園で袴姿の5歳の男の子を撮影していたら、たまたま通りかかった男性が、肩に「ミミズク」を乗せて散歩してたの。話しかけたら「良かったら肩に乗せて写真撮ります?」ってミミズクを貸してくれて、鷹匠みたいな感じですごいカッコよかった!

鉄崎:ひとり花鳥園だ(笑)。

望月:編み物カフェのご家族を撮影したとき、3歳の息子さんの着物をママが手縫いで作ってたんです。3歳は被布っていうベストみたいなのを着るんだけど、これもママの手編みですごくかわいかったんです。小さな神社で撮影したんだけど、石段でおむすび食べて写真撮って、近所のおじいちゃんと写真を撮ったり!

鉄崎:ほっこりする写真ですね。

望月:その他にも、お母さんに癌が見つかり、抗がん剤治療中の撮影で、時々体が辛そうだったので、私も涙をこらえて写真を撮ったこともありました。

また、子どもの頃に七五三で撮った子が、大人になって結婚して子どもを産んだので、そのお子さんを撮影したり…。

鉄崎:ずっと長いこと続けているとドラマがあるね。やっぱり、カメラマンと被写体は信頼関係が大事ですもんね!

望月:どうやって短時間で信頼してもらうか、このおしゃべりが活かされています(笑)。

鉄崎:今回はカメラマンの大変さも知ることができました。ありがとうございました!

※画像は望月やすこさんにご提供いただきました。

今回お話をうかがったのは……望月やすこさん
静岡県内を中心に子どもの撮影や取材撮影をするフリーカメラマン。撮影歴は25年。著書「子連れのタダビバ」シリーズ(静岡新聞社)や、朝日新聞エムスタ「望月やすこの#撮りテク」連載などの執筆から、テレビ・ラジオの出演など様々なメディアで活躍。

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