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テーマ : スイーツ♡

富士宮「プリン愛する街」に 2月まつり開催、特産品普及へ第1弾

 日本一の鶏卵産出額と県内一の牛乳生産量を誇る富士宮市は今年、卵と牛乳から作られるプリンを旗印に、新機軸の特産品普及活動を始める。第1弾企画「ふじのみやプリンまつり」を2月25日に市内で開き、地元菓子店など20店の自慢のプリンを集結させる。「プリンを愛する街」という新たなイメージを市内外に広め、地元食材の普及と生産者支援の両立を図る。

出品される予定のプリンを前にイベントの戦略を練る富士宮市の職員=同市役所
出品される予定のプリンを前にイベントの戦略を練る富士宮市の職員=同市役所


 市は老若男女に愛されるプリンは全国に向けた発信が期待できると考え、プリン好きの職員を集めてPR戦略を練った。昨年末まで実施したアンケートでは全国から、味の好みから食べるタイミングまで、熱のこもった意見が寄せられた。市食のまち推進室の植松正和室長は「プリンを愛する人のための最高の空間を用意することが富士宮の魅力発信につながるはず」と意気込む。
 2月の「まつり」は富士山本宮浅間大社境内の神田川ふれあい広場で開催予定で、市内産の卵か牛乳を使ったプリンを出展することを条件にする。王道のカスタードや低糖質をうたう商品などが出そろう見通しで、アンケート結果を基に開発を始めた店舗もある。
 市内産の卵と牛乳は首都圏や大手メーカーに流通し、市内で使用している菓子店もあるが、地元で口にする機会は少ない。主に学校給食に卸す富士の国乳業の惟村朋広取締役(37)は「まつりは地元で認知度を高める絶好の機会。経営が苦しい酪農業界の励みになる」と話す。
 同市青木の洋菓子店「新月堂」は市内産牛乳に切り替えた場合、販売価格が2割ほど上がると見込む。それでも、同店の佐野伸一さん(56)は「地元食材使用という付加価値の方が大きい。富士宮産食材スイーツの一大ブランドが確立されたら面白い」と、今後の進展に期待する。
 (富士宮支局・国本啓志郎)

 <メモ>農林水産省の統計によると、最新(2021年)の集計で富士宮市の鶏卵産出額は149億1000万円と、5位だった20年の77億6000万円から倍増。2位の鹿児島県出水市(21年は117億1000万円)を大きく追い越した。新規養鶏場の稼働や既存事業者の設備拡大に加え、鳥インフルエンザがまん延しなかったことが背景にある。乳牛頭数は県内の約半数を占めている。

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