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テーマ : 新商品・新技術

カット野菜のヤマセイ(磐田)冷食製造販売に参入 規格外活用、自社キャベツで「ギョーザ」

 業務用カット野菜製造のヤマセイ(磐田市)は、自社で栽培する野菜を使った冷凍食品の製造販売事業に乗り出した。品質に問題はないが、カット野菜に利用できない規格外品も活用する。食品ロス削減や循環型製造などストーリー性のある商品で発信力を強化するとともに、光熱費や原材料が高騰する中で利益率を引き上げ、経営基盤安定化につなげる。

ヤマセイが製造販売に乗り出した冷凍食品。自社ブランド第1弾商品はギョーザ=8月、磐田市
ヤマセイが製造販売に乗り出した冷凍食品。自社ブランド第1弾商品はギョーザ=8月、磐田市

 同社は創業以来約30年手がけるカット野菜製造や食肉加工のノウハウを生かした新商品づくりを模索。市内で栽培しているキャベツを活用しやすいギョーザから手がけることにした。
 約1億円を投じ、1日最大8万個のギョーザを製造できる工場と直売所を自社敷地内に設けた。キャベツの切り方を工夫して水分量を抑えて豚肉のうま味を引き立て、皮の弾力性も重視した。
 材料にキャベツ収穫量全体の約2割を占める規格外を用い、利益率を約5%向上させた。製造過程で生じる野菜や皮の残さは、市内養豚場に飼料として提供する。ブタのふん尿は堆肥化し、自社の畑で活用するなど市内で循環型農業を推進する。
 自社ブランド「秀」の第1弾商品として5月発売した。今後も自社の野菜と肉を使った新商品を拡充する方針。伊藤旨広社長は「自社のブランド力と知名度を向上させ、将来は売上高全体の過半を占める事業に成長させたい」と話す。
 (経済部・駒木千尋)

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