ヘンプ活用、日傘や帽子… 磐田の寝具店「菊屋」開発
磐田市中泉の寝具店「菊屋」がヘンプ(植物繊維)の布を使った商品開発に取り組んでいる。2019年に販売を始めたヘンプ100%のストールを皮切りに寝具以外の製品の開発を進め、22年4月からは新たに日傘や帽子、衣類など10種以上の販売を開始した。
同店は05年からヘンプを使った蚊帳を販売する。しかし、安価な海外製品の増加や新型コロナウイルスによる売り上げ減少を受け、寝具以外の商品開発にも注力。最近はコロナ下に合わせ、ヘンプを活用したマスク製作もした。新商品は、ヘンプの特徴の吸湿性▽消臭性▽紫外線を防ぐ-などを生かした。
同店は22年3月、17年以降使っていなかった本店の解体に着手。地元の商店街振興組合が20年度に解散し、周辺店舗も数を減らす中、現在は、05年に併設した店舗とホームページで営業を続ける。
同店を営む三島治さん(65)は「まちの活気はなくなってしまったが、まだまだ頑張っていかないと。磐田の誇りになるような商品として世界に発信したい」と話した。