
7月20日に迫る参議院選挙の投票日。3連休の中日ということもあり、投票率の低下が懸念されていますが、選挙に行くとサービスが受けられる「選挙割」が静岡県内でも始まっています。
静岡市葵区のカフェです。静岡県産のお茶を使ったドリンクやかき氷などを提供しています。
<GOOD TIMING TEA 和田健さん>
「こちら緑茶になります」
Q.お値段は?
「無料になります」
暑い夏にぴったりなやぶきたの水出し茶。通常は650円ですが、あることを証明すれば、無料になるといいます。
<和田さん>
「(来場者カードを)持ってきていただいた方には、全て無料でお出ししています」
投票したことを証明する来場者カードを持って行くと、サービスを受けることができる、いわゆる「選挙割」。こちらの店では、約2年前のオープン当初から「選挙割」のサービスを行っています。
<和田さん>
「お茶の無料目当てに投票に行く人がいたらいいなと思い始めました。このサービスがあるから選挙に行ってきたという声もいただいているので嬉しいです」

約10年前から始まったとされる「選挙割」。背景にあるのは、投票率の低さです。過去5回の参院選の投票率を見ると、どの年も50%台。中でも20代の投票率は、30%台となっています。
若い世代の投票率向上を目指す「選挙割」は飲食店以外にも広がっています。
<社会部 荻野旦記者>
「森町にあるこちらの宿泊施設では、選挙割で最大8000円の割引になるということです」
静岡県森町に2024年オープンした宿泊体験施設「西向き」。約3000坪の敷地で、果実の収穫体験などができる施設です。約3年海外で暮らしていたオーナー夫婦は、今回の参院選から「選挙割」を始めることにしました。
<西向き 佐野祥さん>
「(海外では)当たり前のように食卓の話題として政治の話が出ていたが、日本ではタブー視されているのが気になっていて。誰かともうちょっと話せたら、自分の選びたい人が分かったりするのかなと思って、政治をカジュアルに話せる場所を作れたらなと思い始めた」
投票後に来場者カードを持ってくる人はもちろん、投票前に施設内で選挙に関する話をした人も割引の対象となります。
<西向き 佐野達哉さん>
「割引があるからまず投票に行ってみて、そこで終わらずに。今後政治に関心を持つきっかけになる1日になればいい」
<佐野祥さん>
「きっかけ作りの場所になって、何か持ち帰ってもらって、その人たちが広げてもらえれば」
7月20日に迫る参議院選挙。「選挙割」は、若い世代の関心を引き、投票率の向上につなげることはできるのでしょうか。