坂上忍さんの「バイキング」も!長寿番組が相次ぎ終了、テレビ業界が変わる

芸能リポーター菊池真由子さんに、旬な芸能ネタをご紹介いただくコーナー。今回は、情報番組「バイキングMORE」の終了とテレビ業界の変化について、SBSアナウンサー牧野克彦がうかがいました。
※12月14日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。

「バイキングMORE」放送終了決定。坂上さんは気遣いの人

菊池:タレントの坂上忍さんがMCを務める、昼の情報番組「バイキングMORE」(フジテレビ系)が2022年3月で終了となります。坂上さんご本人も番組内で、「もう55歳になりますので、動物好きのおじさんとしての時間をもうちょっといただけませんか?とお願いした」と自分から申し出たことを明かしていましたね。

番組は2014年から始まっているんですが、坂上さんは最初、月曜日のMCだったんです。それが翌年から全部の曜日を任されるようになって。私も2016年に今の討論形式になってから出演させていただいています。生ホンネトークバラエティというサブタイトルでやっていますが、とてもエネルギッシュな番組です。出演者も、何を聞かれるかわからないんです。

牧野:アドリブ勝負なんですね!

菊池:一応台本はあるんですが、流れの台本であって、話す内容というのは坂上さんをはじめ、みなさんフリーで思ったことを語るんです。坂上さんの持っている台本をチラッとみると、かなり書き込まれていて、全部アドリブのように見えても、相当勉強されて挑んでいらっしゃるんです。

このSBSラジオIPPOも2時間の生放送を毎日のようにやるのは相当大変だと思いますが、坂上さんも時事問題を切るみたいな感じもあったりして、身を擦り減らしてやっていたんですね。扱う問題でスタッフと対立したりして、たまにパワハラだなんて報道もありますが......。

牧野:菊池さんからみて、坂上さんはどういった人柄なんですか?

菊池:怖い感じは全くなくて、ピリッとはしていますが、すごく礼儀正しい人です。私は芸能の専門家として出演していますが、「専門家の人たちがいなければ、この番組は成り立ちません」という姿勢で接してくれるので、とても優しいです。ただ、スタッフに対しては厳しい部分もあるのかもしれません。

私と同じように出演している横粂弁護士は、「横粂」と呼び捨てされていて、ネット上で「なんで呼び捨てにするの?」と賛否両論があるんです。でも、横粂弁護士はすごく喜んでいて! 信頼関係があるからそういうことができるんです。パワハラとみる人もいるかもしれませんが、それが坂上さんの毒舌の味というのもありますよね。

坂上さんご自身は、昭和のスターを先輩に持っていらっしゃるので、ケチケチするなみたいな教えがあるんで、けっこう太っ腹です。例えばお正月に、いきなりスタッフから数字の書かれた紙を渡されて、「坂上さんのお年玉大会です」といわれるんです。スタッフも含めて全員に紙が配られ、坂上さんがボックスから紙を引くんです。1等20万円、2等10万円、3等5万円を、当たったスタッフや出演者にお年玉として渡すんです。それも、毎日スタッフが違うので、すべての曜日でやるんですよ!

牧野:坂上さんの自腹ですか!?

菊池:そうです、トータル175万円を太っ腹に出しているんです! 私は当たりませんでしたけど(笑)。それと同時に「今年もいろいろご迷惑をおかけしますが、一年間よろしくおねがいします」と頭を下げるのが、年の初めの恒例だったんです。

牧野:それが終わってしまうのは、ひとつの節目ですよね。

反町隆史さんも「相棒」を卒業、長寿番組が相次ぎ終了

菊池:前から動物愛護の方へ行きたいとおっしゃっていたので、いつになるのかなと思っていましたが、8年で幕ということで。でも、最近、テレビ業界もすごく変わってきて、長寿番組が軒並み終了していきますよね。

牧野:NHKの「バラエティー生活笑百科」も終わりますしね。

菊池:「バラエティー生活笑百科」なんか37年ですよね。上沼恵美子さんの「おしゃべりクッキング」(朝日放送)も27年続いてきましたが、来年の春に終わります。上沼さんは、そのあとYouTuberになるとおっしゃってました。老後の楽しみにしようということで、どんなことをしゃべるのか、注目されています。

視聴者層の若返りを狙うというのはどの局も言っていて、長寿番組になると、根強いファンはいるけれどマンネリ化は否めないからテコ入れをしたい。だから、このような動きが激しくなっていますよね。

牧野:「ファミリーで見る世帯を狙う」というのがテレビ局には、今ありますもんね。

菊池:水谷豊さんのドラマ「相棒」(テレビ朝日)も、反町隆史さんが卒業を発表されました。「相棒」もかなり長く続いているドラマですが、相棒が変わることでリフレッシュし続けてきていますよね。

反町さんが4代目相棒だったので、5代目が誰になるのか早くも注目されています。相棒になると安定した人気を得られますから、俳優さんとしてもやりたい人が多いんですよね。今、名前があがっているのが、向井理さん、稲垣吾郎さん、速水もこみちさん。さらにかなり若返って、千葉真一さんの息子の眞栄田郷敦さんがいいんじゃないか、など。

牧野:相棒には、爽やか系イケメンがいいんですかね。

菊池:最初の寺脇康文さんのときは熱血系でしたけど、及川光博さんなど、どんどん爽やかイケメンになっていますね。水谷さんは48歳から「相棒」を始めて来年70歳になるんです。それだけ長くやっているので、どんな人が相棒になるのか、だいぶテレビ業界もドラマ業界も変わっていくなと感じます。

牧野:そのテレビ界の変化を見つつ、タレント・俳優も自分の立ち位置、ポジションを決めていかないといけない感じなんですね。テレビ業界、非常に編成の動きが激しくなっています。今回も、ありがとうございました!
 
今回、お話をうかがったのは……菊池真由子さん
東京都生まれ、東京アナウンスアカデミー卒業。卒業後、ケーブルテレビ局のグルメ・旅番組のリポーターに。日本テレビ『レッツ!』でワイドショーリポーターとなり、その後も同局『ザ!情報ツウ』『スッキリ!!』などにレギュラー出演した。取材現場での積極的な姿勢と鋭い質問で、“現場の爆弾娘”の異名をとる。現在は1児の母として育児をしながら、取材や番組出演をこなしている。
 

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