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なんとなくで選んでない?プロが教える、入浴剤の種類やおすすめの選び方

湯舟に浸かるときに入浴剤を使うという人も多いと思いますが、どんな風に選んでいますか? 今日は入浴剤の種類や選び方、おすすめの入浴剤について、眠りとお風呂の専門家でSleepLIVE株式会社代表取締役社長の小林麻利子さんに、SBSアナウンサー原口大輝がお話をうかがいました。
※11月26日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。

入浴剤にはどんな種類がある?

小林:主に3つの形状があり、粉末、タブレット状、液体に分かれています。有効成分を早く感じたいなら粉末や液体がいいでしょう。ほかは素材の成分上、その形状にしなければいけないという背景があるだけなので、形状で選ぶ必要はありません。あとは体質だったり、こういう状態になりたいなど、用途別に選べばいいと思います。

1. 無機塩類系

小林:まずは、バスソルトのような無機塩類系です。いわゆる「○○温泉の素」などと書かれている入浴剤があると思いますが、そういったものが無機塩類系です。冷え性の人だったり、こむら返りの人など、血流を促進されたい人は無機塩類系がいいと思います。

原口:こむら返りがあって、エプソムソルトを使っていたという方がいましたが、それはどうでしょうか?

小林:エプソムソルトとは硫酸マグネシウムのことで、ソルトという名前がついていますが、塩分は含まれていません。⾎流をよくして温める作⽤があるのでいいと思いますよ。
 

2. 炭酸ガス系

小林:二酸化炭素がブクブクと発生する入浴剤です。抹消血管を拡張して血流が増します。

さきほどのこむら返りも、もし⾎流の疾患が原因で、エプソムソルトを使⽤しても効果が得られないということであれば、さらに⾎流促進作⽤の⾼い炭酸ガス系の⼊浴剤をおすすめします。末梢血管を拡張して、温熱作⽤が⼤変⾼いです。または湯船の温度や入浴時間など、⼊浴⽅法自体を⾒直すことも⼤切です。

女性の場合、月経前は体温を一時的に上昇させた方が、眠りの質が上がることが分かっているので、特に月経前は体温をしっかり上げてくれる炭酸ガス系の入浴剤をおすすめしています。

3. 酵素系

小林:肌がゴワついている人やくすみがある人には、酵素系をおすすめしています。タンパク質分解酵素が配合されているので、皮膚との化学反応で角質を分解し、汚れを取り除きつるっとさせてくれる働きがあります。美容目的でお風呂に入りたい人にもおすすめです。

4. スキンケア系

小林:美容つながりでいうと、スキンケア系があります。いわゆる植物油やセラミドなどといった保湿成分が入っています。液体のものが多いのですが、乾燥肌や敏感肌の人におすすめです。

5. 植物系

小林:メンタル不調がある人は、植物系でアロマなども。アロマが含有されているバスオイルはおすすめです。アロマの香りを直接感じて、ゆっくりとした呼吸を促すこともできます。嫌なことがあったり、憂鬱な気持ちのときは、ぜひ、ラベンダー精油が入っているバスオイルを用いていただくなどの選び方をしていただきたいです。

原口:種類別に教えていただいて、リラックス効果も含めて、自分の症状やどうなりたいかによって、選ぶのがいいですね。

小林:3、4種類を常備しておくと、その時々でお風呂時間が楽めると思います!

入浴剤はどのタイミングで入れるのがいい?

小林:炭酸ガス系などのタブレット状の入浴剤は、入れて溶け切ってからお風呂に入ってください。そうしないと有効成分がしっかりお風呂に溶け切らないので、本領発揮ができません。

アロマ精油が入っているものは、香り成分が揮発しやすいので、お風呂に入る直前かお風呂に入るときに一緒にいれると香りを感じられると思います。

市販の入浴剤でおすすめのものは?

小林:ご紹介するなかで、何かピンとくるものがあったらぜひ手に取っていただきたいです。

「ドクターシーラボ 薬用モイスチャーバスミルク」(肌あれ)

香りは入っていませんが、本当に肌がしっとりしますので、これからの季節におすすめです。

「バブ メディキュア」(肩こり)

普通のバブよりも炭酸濃度が高いです。個包装になっています。

「ホットタブ」(身体の冷え、ぐっすり休みたい人)

炭酸濃度が⾼く、温熱効果もこの上なく高いです。これだけは常備してほしい入浴剤です。

「カインズ 気分を優しく変える入浴剤」(子どもと一緒に使えるもの)

優しい⾹りで、お⼦さんと⼊浴される際などにもおすすめです。

「プリマヴェーラ バスオイル」(心的疲労があるとき)

質の⾼いアロマを使⽤したバスオイルで、⾹りの広がりがとても良くリラックスできます。

原口:これもひとつだけ持つより、気分によって変えることも大事なんですね。

お風呂は睡眠の何時間前に入るといい?

小林:まず、眠りの質に課題がある人は、40度のお風呂に15分浸かってください。そして、就寝の1時間前にお風呂から上がっていただきたいです。お風呂で一時的に体温が上昇して、それがしっかり平熱に戻ってそのままぐーっと下がっていくんです。そのタイミングで布団に入ると深く眠ることができます。それでも手足が冷たい人も、就寝の30分前にはお風呂から上がっていただければと思います。

原口:最後に小林さんからお知らせなどありますか?

小林:カンゼンから「入浴の質が睡眠を決める」という書籍を出版しています。睡眠の課題を抱えている人やビジネスマンなど、仕事のパフォーマンスを高くしたい人などにおすすめです。ぜひ、手に取って読んでいただきたいと思います。

原口:ありがとうございました!

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免責事項
今回お話をうかがったのは……小林麻利子さん
眠りとお風呂の専門家・公認心理師Sleep LIVE(株)代表取締役社長。最新のデータ・研究をもとに、睡眠や入浴、運動など日々のルーティンを見直すことで美人をつくる『うっとり美容』を指導。生活に合った無理のない実践的な指導が人気を呼び、2000名以上もの悩みを解決し、多くのメディアで活躍中。『入浴の質が睡眠を決める』(カンゼン)など著書多数。

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