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実は身近で起きているかも!もしも「ワンクリック詐欺」に遭ったら?

相談しにくさを狙う、ワンクリック詐欺

今年もコロナ禍ということで、ひとりでネットを見ている時間が長かったというお子さんも多いのではないでしょうか? 詐欺はそんなときにかかりやすいものなんです。年末も、詐欺が活発に動くという時期です。気を付けて過ごしたいものです。今回は、All About「家計簿・家計管理」 ガイドもつとめる二宮清子さんに、「ワンクリック詐欺とこの時期気をつけたい詐欺」について、SBSアナウンサー牧野克彦がお話をうかがいました。

※11月30日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。
ワンクリック詐欺
牧野:早速ですが二宮さん、ワンクリック詐欺にお子さんが引っ掛かりそうになったそうじゃないですか。

二宮:そうなんです、びっくりしました! 長男は中学生3年生のときにスマホデビューしたんですが、スマホデビューして間もないころ「お母さんごめんなさい。大変なことになった!」とスマホの画面を見せてくれたんです。そうしたら、「登録が完了したので56万円振り込んでください」とあって。どうしてこういうことになったのかを聞いたら「ちょっとエッチな動画をポチっとしたら……」と。

牧野:これは息子さん、報告は勇気がいったと思いますが、報告したのはえらかった!

二宮:仕事柄、こういう話には詳しいつもりですが、自分の息子のことになると一瞬頭が真っ白になりますね。「これは、何もしてはいけないよ。とにかく何もしないことが正解」と言ったら、もうしちゃったよと。スマホの画面をスクロールすると「間違って登録した人は、登録解除するのでこちらのメールへ送ってください」という画面が出てきたので、メールを送ったと言うんです。

牧野:自分のメールアドレスを晒してしまったんですね。

二宮:ただ中学生だったのでフィルターがかかっていたこともあって、そのあと、お金の請求などは一切ありませんでした。でもこれはやはり、対処法を知っておくことが大事ですね。このようにポチっとしてしまった場合、何も登録をしていないので、契約は成立していません。なので、「登録料を払ってください」と言われても「無視する、何もしない」ことが正解です。

牧野:返信で「これは私のものではありません」なども送ってはダメですね。

二宮:そうです、電話も絶対してはいけません! 相手が欲しいのは「お金」、もしくは「個人情報」なんです。「お金」を貰えたらラッキーですし、「個人情報」はお金になります。なので、催促や脅しの連絡が来ても無視をすることを覚えておいてください。

牧野:今回は56万円でしたが、もっと軽い金額だったら払ってしまう子どももいるのかなと思うのですが……。

二宮:息子も5000円とか1、2万円だったら、自分でなんとかして払っていたかもしれないです。数万円だと大人なら払えるじゃないですか。こういうことは恥ずかしいので、払って終りにしたいと思ってしまうんです。

牧野:確かにワンクリック詐欺というのが、恥ずかしいサイトやアダルトサイトなどでひっかかるイメージがあります。

二宮:一度、そういった被害に遭ってしまうと次から次へとターゲットにされてしまい、手口を変えた詐欺を仕掛けられてしまうことも起きてしまうので、気をつけていただきたいです。

牧野:ワンクリック詐欺で注意したいのは、アダルトサイト以外ではどういうところですか?

二宮:出会い系サイトや、女性だったらダイエットや美容系など、そもそも恥ずかしくて相談できないといったところに、こういったものが潜んでいることが多いようです。

牧野:払ってしまったら、もうお金は返ってこないと思った方がいいのでしょうか?

二宮:まずは警察に被害届を出して、犯人が特定できれば返金請求はできます。しかし、最近は詐欺被害の返金をうたった詐欺も増えているようなので、国民生活センターに相談しながら返金請求の手続きをしていくようにしましょう。

牧野:みなさん、とにかく払わない、連絡もしない、で覚えておいてください!

コロナ禍特有の詐欺も出ている?

二宮:コロナ禍の前半に見られたのはマスクや消毒などの送りつけ詐欺ですね。勝手に送り付けられて高額な請求をされたとか、10万円の定額給付金や中小企業の持続化給付金に関係した詐欺が非常に多かったです。

牧野:今度また10万円給付などがありますから、これにのって詐欺を仕掛けてくる可能性もありますね。

二宮:かなりあります。今回は一律ではなく、貰える人と貰えない人がいるので、分かりにくいですよね。

牧野:制度をちゃんと理解することが大切ですね。

詐欺師も活発に動く12月に気を付けたいことは? 

二宮:お歳暮シーズンにすごく増えるのが、郵便局や宅配業者を装ったショートメールです。注文していたときとたまたま被ってしまうと、間違って連絡しちゃったりするんです。個人情報がそこでバレてしまったなんてこともあります。なので、こちらから連絡することはちょっと控えていただきたいです。

牧野:偽アマゾンから来ることもありますね。本当にこれはアマゾンのサイトかどうかチェックした方がいいですね。

スマホに不慣れなお子さんや年配の人にアドバイスを

二宮:もしも被害にあったかもしれないと思ったら、国民生活センターや警察に相談するのが正解です。私は国民生活センターのLINEアカウントを入れておくことをおすすめしています。数日おきに注意喚起のLINEがきて、今はこういったことを気をつけなければいけないとか、もし被害に遭いそうなときは国民生活センターに相談すればいいんだとインプットされますので、すぐに息子の携帯にも入れました。

牧野:アカウントを入れるのは簡単ですね。

二宮:ぜひ、若い人や高齢者に入れてほしいです。対処法と相談する場所が分かっていれば安心です。

牧野:二宮さんでさえ、息子さんがそういうときにあわててしまったんですから、普段から心の準備もしておきましょう!
今回、お話をうかがったのは……二宮清子(にのみや・きよこ)さん
ファイナンシャルプランナーの資格を持つ2児の母。オールアバウト「家計簿・家計管理」マネーガイドをつとめ、身近なお金や家計について情報を発信中。

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