【パフォーマンス「遊行の果てⅢ」】「天地耕作」、「逢魔が時」の儀式

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、静岡県立美術館で3月24日に行われた、静岡県立美術館で開催中の「天地耕作 初源への道行き」展のパフォーマンス。同館裏山に制作された野外作品「天地耕作 七」と周辺を舞台に、「天地耕作」の村上誠さん、村上渡さん、山本裕司さんらが森口紋太郎さんらの音楽に合わせて舞い、演じた。展覧会は3月27日まで開催。

「逢魔が時」の趣に満たされた林の斜面。平安時代の傀儡師、あるいは貴族のような装束の3人は、北遠の因習や自らの周辺の悲劇を言葉と体で表現。横笛や太鼓、金属打楽器による静謐な演奏の空白部分に、まだ鳴きなれぬウグイスの声が奇妙な整合性を伴って差し挟まれる。昨年末から制作した大きな「かたち」を自らの手で解体する場面も。鎌を手に、作品と自然木をつなぐわら縄を次々断ち切る姿から、寂寥と納得の両方を感じ取った。(は)※写真は(お)

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