【静岡県立美術館の第25回館長美術講座「あとに残さないことと残すことについて、美術篇」】中国・兵馬俑の芸術論

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、3月4日に静岡市駿河区の静岡県立美術館で開催された木下直之館長の美術講座「あとに残さないことと残すことについて、美術篇」。3月27日まで開催中の「天地耕作 初源への道行き」展の関連企画。
自然物を素材にした野外制作プロジェクト「天地耕作」を端緒に「朽ちる芸術」について。「残す」「残さない」の話とともに興味深かったのが「見せる」「見せない」の芸術論。木下館長は同館で展覧会を開いた中国の兵馬俑を例示し「墓に埋葬されたものであり、見せることを考えていない」とした。作った人間と見る人間という関係性を前提にした美術館の作品とは異なる、「神仏」「あの世」が介在する芸術。新領域に触れた気がした。(は)

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

あなたにおすすめの記事

人気記事ランキング

ライターから記事を探す

エリアの記事を探す

stat_1