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静岡新聞教育文化部

【静岡県立美術館収蔵品展「美術館のなかの書くこと」】曽宮一念さんの執念を見た

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、静岡県立美術館(静岡市駿河区)で9月18日まで開催中の収蔵品展「美術館のなかの書くこと」。

「糸で描く」と銘打った同時期開催の企画展にぶつけた、「書くこと」が主題の収蔵品展。藤原定家や本居宣長といった歴史上の人物の書状、近現代の芸術家の作品上のサインや手書き文字から人となりをうかがう。晩年を富士宮市で過ごした曽宮一念の作品群に胸が熱くなる。視力を失う前の最後の絵画作品「毛無連峯」(1970年)の後に制作した、墨書「木枯らし」「夕ばえ」(ともに1980年)に感動。強烈な「表現への執念」を感じ取った。

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

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