【平野美術館の「館蔵名品選2023」】曽宮一念、荒れた海を描く

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、浜松市中区の平野美術館で10月15日まで開かれている「館蔵名品選2023―そろう秀作、であう喜び。―」展。

平野素芸、憲父子が収集した多ジャンルの約50点。スロープを飾る野島青茲(旧細江町出身)の「秋晴」をはじめとした額装日本画4点、鏑木清方、伊東深水、上村松園らの美人画6連発もいいが、第1室の日本の近代洋画コーナーが最も心に残った。富士宮市を終の棲家に定めた曽宮一念「波太」は、最小限の筆のストロークで荒れた海を描く。浜松市出身の佐々木松次郎「牡丹」は、落ち着いたトーンで描いた柔らかな質感の牡丹が美しい。 (は)

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