【静岡市美術館の「 平野富山展」】超絶技巧極まれり
展示室に入って最初に目にする「羽衣」(昭和初期~30年代)に度肝を抜かれる。1983年に清水市の新庁舎完成記念として静岡銀行、清水銀行、駿河銀行が共同購入し、同市に寄贈した「羽衣舞」のプロトタイプだが、高さ27㎝の像の隅々まで極めて細かく描写されている。鳳凰をかたどった天冠の精巧さ、右手に持つ扇の鮮やかな彩色、朱色の装束に施された金色の文様に驚愕。面の柔和な表情もいい。足を止めて見入る来場者多数。(は)
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