【平塚市美術館の「新収蔵品展」】〝県勢作家〟川村清雄に遭遇
入り口付近に、明治から昭和に活動した洋画家川村清雄の2点。「玩具と貝合わせの静物」は板に油彩。右にブルドッグと思しき犬の玩具、左に鳥の置物を配置。仕切り幕と二枚貝も見える。犬の困ったような笑顔が、のどかな雰囲気を演出する。川村は明治維新の際に徳川家達に従って静岡に移った。徳川宗家の給費生として渡米も果たした、いわば「県勢作家」。江原素六の縁戚でもある。神奈川県で、近親に遭遇したような気分になった。(は)
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