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静岡新聞教育文化部

【浜松市美術館の「新・山本二三展」】「二三雲」よ、永遠なれ

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、本日(22日)の朝刊に訃報が掲載されたアニメーション美術監督山本二三さんの個展「新・山本二三展」。浜松市美術館(同市中区)で9月10日まで。

「未来少年コナン」を端緒に、1970年代から2020年代までの背景画など230点余。壮観。1990年は「おじさん改造講座」美術監督を皮切りに、美術監督6作、背景3作。尋常でない仕事量。「二三雲」の変遷も確認。「天空の城ラピュタ」の「草原」は19世紀末の風景画家のよう。映像インタビューではデジタル技術の優位性に言及。過去の雲の描写について「〝時をかけるおじさん〟になって直しに行きたい」。進取の気象を忘れないクリエーターの矜持を見た。

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

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