【文芸コンピレーション「着物書き物御手の物」】「着物小説」にじわり涙

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、10月20~22日に焼津市で開かれた静岡文学マルシェで手に入れた、「言葉の工房」(添嶋譲さん=同市=主宰)の文学コンピレーション「着物書き物御手の物」(2023年5月発刊)。

書き手14人による前代未聞の「着物アンソロジー」。小説、俳句、短歌、エッセー、紀行文など、さまざまなスタイルを駆使して着物を語りつくす。「文芸」という土俵を広く使い、おのおのが技巧を凝らして着物への愛を言葉にしている。読み進めると、着物の選び方、着付のバリエーションから「着物警察」への対処法までをも知ることになる。見事。極めて実用的な一冊とも言える。未衣子さんの小説「おばぁが織った振袖」はじわり涙が。(は)

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