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元新聞記者の永井さんによる、新聞小説の単行本化。流れるように読めるのは、平易な文章を求められる過去の経験によるところもあるだろう。「文人墨客」の世界を描くが、現役記者の心に響くセリフもちらほら。「ほんまのことはいずれ明らかになる。それを記したもんがあれば猶更や。せやからきちんと書き残して、未来のために埋めておく」。真っ赤な地色に筆と煙管を巧みに配した表紙が鮮烈。装丁は静岡東高1期生の芦澤泰偉さん。(は)