話を伺ったのは「有限会社クヰンビーガーデン養蜂組合(クインビーガーデンようほうくみあい)」(静岡市清水区今泉)を営む一方、プロの釣り師として活動する前田宗一郎さん。

2025年5月14日に江尻埠頭でツバメウオを釣った前田さん
県内外で釣りのレッスンを開催し、釣り道具の開発も行っています。釣りデビューは何と赤ちゃんの時!?「両親は出産後、病院からそのまま自分を清水港へ連れて行き、釣りを体験させたそうです」と前田さん。中学、高校生の時は朝、釣りをしてから学校に通うほど日常生活の中に釣りがありました。
前田さんに清水で釣れる魚を質問すると「クエ、カサゴ、クロダイ(チヌ)、サバ、シロギス」と次々とたくさんの魚の名前が出てきました。こんなにも多くの種類の魚がいるとは驚きです!

2024年に三保で釣ったアオリイカ
前田さんは釣りの魅力を「見えない所に想像もしない魚がいるのが面白い」と語ります。釣り歴30年以上の前田さんですが、今でも初めて釣る魚と遭遇することがあるそうです。2023年、前田さんは三保の海岸で「幻の魚」と呼ばれるオオニベを釣りあげました。体長約1.5メートル、体重約36キロと巨大なオオニベは岸から釣りあげられた天然種としては最重量クラスだそうです。
2023年、前田さんが三保で釣りあげた幻の魚「オオニベ」
前田さんが地元の人に提案する釣りの楽しみ方は、1時間から2時間の短時間で行うこと。「清水に住んでいる方なら車で数十分走れば釣り場に着きます。釣りは、釣れない日は釣れません。そういう時は何時間も粘るのではなく、別の日に再チャレンジするのがおすすめです」。身近に釣りができる環境があるからこそ、気楽に楽しんでほしいと話します。清水の海にはどんな魚が泳いでいるのか-。想像するとワクワクする気持ちと同時に、豊かな海を残したいという気持ちが芽生えてきます。前田さんは環境問題への意識を高める釣り大会や勉強会を実施しています。

前田さん手作りの自然に優しい「ウッドルアー」(木製のルアー)
「清水の海には魚が泳いでいる」。前田さんの話を聞いて、この先もこの言葉が当たり前の海であってほしいと思いました。<清水の主な釣りスポット>

<夏に清水で釣れる魚>
アジ、イワシ、カンパチ、クロダイ(チヌ)、シーラ、シロギス、ヒラメ、ブリなど。初心者や子どもはシロギスが釣りやすく、おすすめ。天ぷらにするとおいしいそうです!
<安全に釣りを楽しむために>
救命胴衣を着用し、立入り禁止場所には入らないようにしましょう/漁業者への迷惑になる行為は避けましょう/トゲやヒレに毒を持った魚が釣れることがあります。見慣れない魚は素手で触らないようにしましょう。
※写真は全て前田さん提供。
※この記事はシミズ毎日2025年6月22日号掲載記事を一部再編集し、掲載しています。

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