
【映画「福田村事件」】問われるメディアの役割

1923年の関東大震災の5日後に、千葉県福田村の人々が四国の行商団の男女9人を惨殺した事件が題材。疑心暗鬼、無知、忠誠心の重なりが暴力を加速させる。背後にある選民思想、差別意識が殺人を正当化。この現象が21世紀の日本で発生しないと誰が言い切れよう。群像劇の中でメディアの役割も問われる。デマ拡散に加担する新聞、記者の呵責。瀧さん演じる編集部長は常に「不逞鮮人」という記述を命じる。虐殺は突発的に起きたのではない。
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