【後藤正文さんの著書「凍った脳みそ」】ちまちまと考える

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は7月15日に新アルバム「サーフ ブンガク カマクラ(完全版)」をリリースするASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文さん(島田市出身)の2018年発刊のエッセー集。ミシマ社刊。

後藤さんがとある商店街の地下室につくった録音スタジオ。「9の字形」の空間で発生するあれやこれやについて考察し、決断する。断捨離の必要に迫られた大量のCDを前にした苦悶、費用と欲望を天秤にかけた機材拡張、白カビやゴキブリとの戦い…。極めつけは「屁の音が録れちゃう問題」。ちまちまと考える姿は、アジカンのラウドなギターサウンドとはまさしく正反対。読んでいて何度も声を上げて笑った。「ギャップ萌え」の一類型か。

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

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