エアコンの試運転は暑くなる前にやったほうがいいって本当?
試運転のポイント
牧野:エアコンの試運転は、どうして大事なんですか。安蔵:夏本番に向けて、エアコンがしっかり動作するのか、暑くないうちに確認しておくことが大事です。冷蔵庫もそうですがエアコンも夏に壊れがちなんです。しばらくエアコンを使わなかった人も多いと思いますが、使おうとしたら「うまく冷えない」「匂いがひどい」という問題が発生することがあります。そんなとき工事するとなると、2〜3週間待たされるリスクがあります。
牧野:正しい試運転の仕方について教えてください。
安蔵:「電源プラグやコンセントに汚れやほこりが積もっていないか」や「リモコンの液晶は表示されているか、オンオフできるか」、また室内機の蓋を開け「フィルターにほこりがたまっていないか、破れたり破損がないか」を確認します。あとは「室外機のまわりに物を置いていないか」も確認してください。
牧野:室外機の上や前に物を置くのもダメなんですか。
安蔵:うまく運転できなくて、しっかり冷えないという恐れがあります。16〜18度の低い温度設定で10分程度運転し、「しっかり冷えるか」を確認をします。
牧野:動いているようで、冷えていないこともあるんですよね。
安蔵:送風になっていることもありますので、そのあと30分しっかり運転して、「室内機本体から水漏れや変な音、匂いがない」か確認してください。また室外機も同様に確認してください。
牧野:試運転は今くらい(5月中旬)の時期にやったほうがいいですか。
安蔵:語呂合わせで4月10日が「エアコン試運転の日」に制定されました。4月の頭からGWぐらいまでが理想ですね。試運転していない人は、なるべく早くすることをおすすめします。もし問題が見つかったら、販売店やメーカーに相談して、修理や買い替えをする必要があります。
最新のエアコン事情
牧野:今年のエアコンの価格はどうなっていますか。安蔵:材料の価格高騰、円安の影響があり、値上げの動きがあります。
牧野:ちなみに買い替えにおすすめの時期はありますか。
安蔵:今の時期がまさにそうです。季節商品なので、夏本番は工事の予約が取りづらくなります。なるべく早く試運転をして、もし問題があれば5月いっぱいまでに買い替えることをおすすめします。
牧野:最新のエアコンの機能で注目されているものはありますか。
安蔵:フィルターを自動的に掃除する機能は前からありますが、冷却器の部分を自動的に洗浄する機能が増え、室内機の内部のカビ臭さがしにくくなりました。
牧野:とても便利になっていますね。みなさんぜひ暑くなる前に試運転してください。安蔵さん教えていただきありがとうございます。
今回お話をうかがったのは……安蔵靖志さん
IT・家電ジャーナリスト 家電製品総合アドバイザー。AllAbout 家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。その他ラジオ番組の家電製品リサーチや構成などにも携わっている。
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